4鉱区の契約を締結 エネ鉱省 20年間の生産分与
エネルギー鉱物資源省は11日、2019〜20年の間に契約期限を迎える予定の4件の石油・ガス鉱区について、国営石油ガス・プルタミナと開発事業者が20年間の生産分与契約を新たに結んだと発表した。石油ガス鉱区の開発は近年停滞してきているが、原油価格回復を背景に長いスパンで安定的な開発につなげていきたい考えだ。
契約を結んだのはブラ(マルク州)とサラワティ(西パプア州)、クパラ・ブルン(パプア州)、マラッカ(北スマトラ、アチェ州)の4鉱区。契約年数は20年。最初の5年間の推定総投資額は1兆9千億ルピア。
ことし上半期の上流部門への投資実現額は39億ドルで、年間目標142億ドルの27%にとどまっている。政府は原油や液化天然ガス(LNG)携帯価格の復調を追い風にして投資を募りたい考えだが、以前と比較して魅力的な鉱区が減っていることや依然として残る複雑な規制、プルタミナが権益を強化する動きを見せているなどの要因から投資の伸びは今ひとつの状態だ。
政府は投資環境整備を進め、今後も続く鉱区開発契約や入札を順調に進めていきたい考えだ。
■シェブロンが鉱区撤退
米石油大手シェブロンは11日、20年に契約を終える東カリマンタン州マカッサル海峡の深海にあるマカッサル・ストライツ鉱区の契約を延長しないと発表した。
同社は近海で同様のプロジェクトに取り組んでおり、当初は同鉱区の開発延長を前向きに考えていたが、政府が事業費削減を求める中で、開発を続けることは効率的ではないと判断したもようだ。
石油・ガス上流事業監督機関(SKKミガス)は数カ月以内に入札を実施する方針を示しているが、深海での鉱区開発には高い技術と資金が求められることから難航する可能性もある。(平野慧)