新ターミナル開業 スマラン空港 面積9倍へ拡張
中部ジャワ州スマラン市のアフマッド・ヤニ国際空港の新ターミナルが6日、開業した。旧ターミナルの約9倍に当たる5万8652平方メートルに拡張し、年間690万人の利用者に対応。レバラン(断食月明け大祭)帰省客を迎える。
同空港を管理する国営第1アンカサプラによると、新ターミナルの広さは旧ターミナルの6708平方メートルの約9倍に当たる5万8652平方メートル。駐機場の広さは7万2522平方メートル。機内通路が1本のナローボディー機13機が駐機できるほか、同10機と貨物用ワイドボディー機2機にも対応できる。
旧ターミナルから滑走路を挟んだ北側に建設され、ジャワ海沿いに広がるマングローブの沼地に位置する。スカルノハッタ空港(バンテン州)なども沼地にあるが、同社は「国内初の水上ターミナル」をうたう。
新ターミナルビルは3階建てで、2014年10月に着工。総建設費は2兆2千億ルピア。搭乗手続き窓口は30カ所設けた。
「エコ・グリーン」をコンセプトに、街路灯は太陽電池を備え、浄水場も設置する計画。第1アンカサプラのファイク・ファフミ社長によると、新ターミナル建設事業の進ちょく率は95%。アクセス道路、駐機場と航空機の誘導路、ターミナルビルは完成し、ビル内の商業施設は30%が営業を始めた。
商業施設や約2千台を収容する駐車場の一部は、11月に完成する見通し。最終段階の周辺施設や景観整備、浄水場建設は19年6月の完成を目指す。
ことしのレバラン帰省では、前年比8%増の1日1万8千人が同空港を利用する見通し。旧ターミナルでは1日約2200人が上限で、オーバーフロー状態だった。
ファイク社長は「国内でも珍しい水上にある空港。スマラン市のアイコンになるだろう」と強調した。
新ターミナルを6日に視察したブディ・カルヤ・スマディ運輸相は「人口約340万人を誇る中部ジャワ州にはこのようなメガ空港が必要」と強調。7日に開かれる開業式典には、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が出席する予定。(中島昭浩)