商業・住宅で複合開発 デルタマス 水池氏が副社長就任
双日と不動産開発大手シナールマスランドが出資し、西ジャワ州ブカシ県デルタマスを開発するプラデルタ・レスタリ(PDL)は23日、定時株主総会で水池祐副社長の就任を発表した。好調に推移した2017年を踏まえ、商業・住宅エリアを充実させ複合的に開発を進めていく考え。
三菱自動車やウーリンの工場が本格稼働した17年は日系企業への販売は安定した一方で、他分野で大きな伸びを示した。全体収益1兆3360億ルピアのうち、パナソニックホームズとの合弁事業などへの用地売却が要因となり「住宅」事業が9・1%(16年は1・4%)、学校や病院など生活施設への販売益から「商業」が8・3%(同1・1%)まで割合が伸びた。「賃貸・ホテル」分野も2・5%(同0・7%)に成長した。
デルタマスではパナソニックホームズとの合弁事業でスマートシティー開発を進めるほか、一建設(本社・東京都豊島区)と提携して、21年までに中価格帯を中心とした約1千戸の平屋戸建て住宅を建設する事業を始めている。
ジャカルタ東部日本人学校(仮称)やイオンモールを建設する構想も進んでおり、総合的な都市形成を図る。17年12月時点での販売可能面積は住宅・商業エリアが計622へクタール、工業エリアも435へクタールあり、開発余力が大きいことも強みとなる。
14年からデルタマス開発事業に従事した、小泉匡弘前副社長は双日本社の産業基盤・都市開発本部の本部長に就任しており、引き続きインドネシアも管轄する。(平野慧、泉洸希)