鉄道が7月開通へ 経済特区と港を接続 北スマトラ州セイ・マンケイ
運輸省は17日、北スマトラ州シマルングン県のセイ・マンケイ経済特区(KEK)と同州クアラタンジュン港を結ぶ鉄道(約40キロ)が7月に開通するとの見通しを発表した。工事の進ちょく率は80%。経済特区開発の中でも特に注力してきた同地域の基幹インフラを整備し、2018年内の本格稼働に向け投資拡大を促す。地元メディアが報じた。
地元メディアによると、所要時間は約40分。国内最大級の国際ハブ港を目指して開発が進むクアラタンジュン港と結ぶことで輸送効率を高める。17日には用地を所有する国営農園第3プルクブナン・ヌサンタラ(PTPN3)が運輸省との間で覚書を締結し、KEK側の約3キロの区間の鉄道システムの運用を国鉄から引き継ぐなど体制が整ってきた。
セイ・マンケイ経済特区は13年、同州メダン市ブラワン港から139キロの距離にある、PTPN3所有のパーム農園地域内2千ヘクタールの土地に建設が始まった。ユニリーバなどの外資系企業が進出。パームオイルを原材料とした化成品工場や脂肪酸、バイオディーゼル製造業などが入居しているという。
KEK指定第1号のセイ・マンケイへの投資呼び込みについて、政府は25年までに129兆ルピアの目標を掲げている。
ルフット・パンジャイタン海事調整相が12〜14日に訪中した際、さらなる開発計画を提案するなど、「一帯一路」構想を進める中国からの投資が伸びている。(坂田優菜、平野慧)