トランプ氏を模倣? 「国は崩壊する」「外国が支配」 悲観論のプラボウォ氏

 2019年大統領選をめぐり、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領の最大の対抗馬となり得る野党グリンドラ党のプラボウォ・スビアント党首の「悲観論」が注目を集めている。「インドネシアは2030年に崩壊する」「外国が国の財産を支配している」などと危機感をあおる発言を繰り返しており、有識者は「トランプ米大統領を模倣している」と分析する。
 プラボウォ氏は3月下旬、グリンドラ党が公開した動画やイベントでの演説などで、「国土の80%が国民の1%によって支配されている」「国の富のほとんどは外国に奪われている」などと述べ、「これらが国を破壊している」と危機感をあおった。
 また、「だましてばかりのインドネシアのエリートにうんざりしている」などと話し、庶民には利益をもたらさない新自由主義(ネオリベラリズム)を擁護していると現政権批判を展開している。
 こうしたプラボウォ氏の攻勢について、民間調査機関インドバロメーターのムハンマド・コダリ氏は「トランプ氏の勝利に強く影響を受けている」と指摘する。トランプ氏の選挙スローガン「アメリカを再び偉大にしよう」と同様、プラボウォ氏の演説にも「私と一緒に、インドネシアを再び偉大にしよう」という意味が込められていると分析した。
 また、中国やイスラム、メキシコなどを外敵に据え、脅威をあおるトランプ氏の手法とも酷似するという。プラボウォ氏側近らは、ジョコウィ氏を「PKI(共産党)支持者」「親中」「イスラム指導者軽視」などと攻撃し敵対心をあおっている。
 主な世論調査結果ではジョコウィ氏の優勢が続き、一足先に再選出馬を表明したジョコウィ氏に対して、焦りがにじんでいるともみ受けられる。11日にも出馬表明するとの憶測もあるプラボウォ氏が今後、どう巻き返しを図るか。ペアを組む副大統領候補の人選に注目が集まっている。

■前司令官の支持団体
 そこへ早くから大統領選への出馬意欲を示してきたガトット・ヌルマンティヨ前国軍司令官の支持団体が6日、中央ジャカルタ・スナヤンで会見し、「ガトット氏を新たなリーダーとして支持する」と表明。ガトット氏擁立に向けた動きが本格的にスタートした。
 同団体のチョイル・シャリフディン事務局長によれば、半年ほど前から各地で活動を開始。ガトット氏への支持を呼びかけ、露天商や農家、学生、会社員らが参加しているという。
 軍とイスラム勢力に影響力を持つガトット氏は、ジョコウィ氏とプラボウォ氏の両方の副大統領候補として有力視されている。ジョコウィ氏に人気が劣るプラボウォ氏がガトット氏と「軍出身ペア」を組み、危機を救う強いリーダーを演出するか。ジョコウィ氏がガトット氏を通じて軍とイスラム勢力を取り込むか。正副大統領候補の組み合わせが鍵を握りそうだ。(木村綾)

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