四輪、耐久消費財に照準 BAF 二輪ローン事業も好調
三井物産とヤマハ発動機が出資する二輪向け販売金融会社ブッサンオートファイナンス(BAF)は3日、南ジャカルタのホテル、ウェスティン・ジャカルタで会見を開き、四輪や耐久消費財向けの事業を強化していく方針を表明した。売り上げの9割を占める二輪向けファイナンスと並ぶ新たな収益の柱を作り、業績を伸ばしていく考えだ。
次期社長のリン・ラムリ氏は2017年第4四半期に開始した四輪向けファイナンス事業について、「現在は月間100台分程度の新車向けローン予約を記録している。今後さらに伸びていく」と期待を示した。
同社には13年からリッポーグループが10%出資している。同グループ量販店のハイパーマートなどで家電製品購入客を対象としたローン事業を進めるなど、耐久消費財向けのビジネスも強化している。三井物産はリッポー傘下の通販サイト「マタハリモール」を運営する企業にも出資しており、決済時でのBAFのサービス活用などグループ内での相乗効果を狙う。
延べ約700万台以上の購入に使用されてきた二輪向けの事業も好調だ。審査のスピードアップなど同業他社との競争体制強化により、18年第1四半期は昨年同期比でシェアが伸びているという。BAFの浜英信取締役(ヤマハから出向)は18年の二輪販売について「横ばい、もしくは微増で推移していくと期待できる」と話し、「高級モデル向けのローン事業も強化しており、(顧客)単価も上がっている」と分析する。
同日、刷新したロゴも発表。渡邉良樹副社長(三井物産から出向)は「会社発足から20年以上が経過し、時代にあったデザインに変えた。インターネット販売対応など、新しい取り組みを続けていく」と話した。(平野慧、写真も)