希望胸に新たな道へ
東ジャワ州スラバヤ市のスラバヤ日本人学校(SJS)と西ジャワ州バンドン市にあるバンドン日本人学校(BJS)で14日、卒業式があり、計13人が親しんだ学びやを巣立った。
SJSで12人が卒業
SJSでは小学部10人、中学部2人の計12人が卒業した。12人は教職員や在校生、保護者らに感謝の気持ちを伝え、希望を胸にそれぞれ新たな道を進んでいく決意を新たにした。
小学部の卒業生10人は岡田祐菜さん、尾崎嶺さん、河底大雅さん、河村拓畿さん、國吉恵美さん、熊谷祐真さん、田口翔大さん、福谷宙さん、福谷永さん、細川瑠菜さん。中学部は尾崎カレンさんと西口祐吾さん。
卒業証書を授与した村下俊文校長は式辞で「皆さんはこれまで多くの人の愛に守られ支えられ、育てられてきました。これから漕ぎ出す人生という大海原で、勇気を持って精一杯未来を切り開いていってください」と激励した。
小学部在校生は「おくることば」で運動会や委員会活動などを通じた思い出を振り返り「僕たちの憧れでした」と卒業生に語りかけ、エールを送った。卒業生も「お別れのことば」で感謝の意を表しつつ「SJSでしか体験できない経験や出会いを大切にしていきます」と応えた。
中学部を卒業する2人は日本に帰国し、進学する。小・中学部で計9年間通ったSJSに別れを告げて兵庫県内の高校に進学する尾崎さんは、「英語をもっと学んで、将来は英語教師になりたい。生徒会活動を通して、行事を皆と一緒にやっていく楽しさを学んだので、高校でも参加してみたい」と抱負を述べた。
西口さんは「ソフトテニスを部活動でやりたい」と意気込みを話した。(平野慧)
BJSの卒業生は1人
BJSの卒業生は小学部6年の山田愛斗アレキサンダーさん1人。両親や教員、在校生らが新たな門出の時を温かく見守った。
櫻田弘道校長から卒業証書を受け取った山田さんは、2017年8月末にBJSに転入した。4月からはBJS中学部に入学する。
卒業式の答辞で山田さんは、両親や友達、教員や学校職員らに感謝し「BJSでは失敗を恐れずチャレンジすることを学びました。最初は不安でも一歩踏み出す勇気があれば、道は開けます。BJSで学べていることがすごく幸せです」と話した。
在校生や櫻田校長が贈った言葉の中には、年下の子どもたちの手を引いて遊んだり、学校行事などに前向きに取り組んだりする山田さんの姿があった。
在校生はBJSでの思い出を振り返り、「学校のリーダーとして共にがんばっていきましょう」「笑顔が素敵な愛斗くんでいてください」と声をかけ、最後に「僕たちはかけがえのないバンドンファミリー」と声をそろえた。
山田さんの父、時次郎さんは「転入後すぐに人間性が変わったと感じた。愛斗も本当にBJSが好きで楽しく学校に通っている。自分を出せるようになり腹もすわってきた」と我が子の成長を喜んだ。
自身も3月で同校を去る櫻田校長は「1人の卒業式ですが、私も一緒に卒業する気持ちでいます。大きくたくましく、あたたかく成長した愛斗くんに、また会えることを楽しみにしています。太陽の子としてさらに成長するのはこれから。ここにいるすべての人が君の応援団です」とエールを送った。
BJSの在校生は現在、幼稚園5人、小学部7人、中学部3人。(毛利春香)