ソロ市長擁立で連携へ メガ、プラボウォ両氏 7月のジャカルタ州知事選
闘争民主党(PDIP)のメガワティ党首(前大統領)とグリンドラ党のプラボウォ・スビアント最高顧問会議議長は十五日、南ジャカルタ・レンテン・アグンのPDIP本部で会談後、七月のジャカルタ特別州知事選挙で、中部ジャワ州スラカルタ(ソロ)市のジョコ・ウィドド市長(通称ジョコウィ)を擁立するとの方針で一致したと明らかにした。
ソロ市長としての実績に評価が集まっているジョコ市長は、PDIPが有力候ウィ補として擁立を検討してきた。州議会でのPDIP、グリンドラ両党の議席を合わせれば出馬要件を満たすことができる。
メガワティ氏とプラボウォ氏は、二〇〇九年の大統領選でペアを組んだが、ユドヨノ大統領・ブディオノ副大統領のペアに敗れた。両氏は依然として全国的な知名度は高く、一四年の次期大統領選の有力候補として名を連ねている。
ジャカルタ州知事選でユドヨノ大統領の民主党は、各世論調査で圧倒的に知名度の高い現職ファウジ・ボウォ知事の続投を支持する方針を示唆しているが、党内に反対意見もあり、正式発表していない。
民主党に対抗するため、野党勢力としてPDIPとグリンドラ党が組み、PDIPを支持母体とし、高校生が製造した国産車エスエムカを支持するなどして注目を集めるジョコウィ市長を担ぎ出す構えだ。
両氏の会談ではほかに、ユドヨノ政権が四月からの実施を検討している補助金付き石油燃料の引き上げ問題についても協議。反発が強まっている燃料値上げ問題で、野党の両党が歩調を合わせることを確認したとみられる。
ジャカルタ知事選への出馬登録の締め切りは十九日に迫っているが、正式に候補者を発表しているのはゴルカル党のみで、各党は最終調整に追われている。
PDIPとグリンドラ党は近日中にジョコウィ市長の擁立を発表するものとみられるが、PDIP内ではジャカルタに支持基盤を持たず、ソロの自治体運営しか経験を持たないジョコウィ市長の擁立に難色を示す声も上がっている。
出馬には是々非々の姿勢を見せてきたジョコウィ市長は十六日、「党(PDIP)から正式に要請があるまでコメントは控えたい」と話した。