介護、健康関連企業集う 健康意識の高まり受け 日イ35社が商談
日本貿易振興機構(ジェトロ)は5日、南ジャカルタ区で健康・美容・スポーツ関連企業を集めた商談会を開いた。国内で関心が高まりつつある同分野の日イ35社が熱心に情報交換を行った。
ジェトロ主催の下で3、4両日に開かれた「健康長寿広報展」の一環。日本からは出展企業の一部22社が、インドネシアからは輸入商社や工業団地運営会社など13社が参加した。
日本でスポーツクラブをはじめ150以上の施設を運営するルネサンス(本社・東京都墨田区)は海外展開を加速させており、2014年にベトナムに進出。今後、東南アジア諸国でのスポーツクラブや高齢者介護に特化したフィットネス施設の展開を進める。
ルネサンス・ベトナムの河瀬壮一郎取締役は、「高齢者向けの施設を作りたいという声が多い。世界各国から、中でもアジアだとほぼ全ての国から引き合いがある」と話す。
インドネシアについては「ジムには最新のマシンなどが入っているところも多いが、指導などソフト面が弱く、そこに可能性がある」と分析。日本企業は価格面で選ばれないこともあるが、同社は施設設計も自社で行うため、他社よりも低価格に抑えられる強みがあるとした。
寝具、介護・医療用品製造・販売のフランスベッド(同・東京都新宿区)は東南アジアではタイ、ベトナム、ブルネイ、シンガポールで寝具や車いす、つえなどを販売しており、インドネシア進出を目指す。
前日に行われた健康展では、抱き枕やクッションなどが消費者から注目を集めた。
マーケティング企画部輸出促進課・北澤男太係長によると、触るとひんやりとする素材を使ったクッションなど「初めて見て驚いている人が多く、反応が良かった」。
同社が得意とする介護用品については「すぐには売れないかもしれない」とする一方で、クッションや機能性の高い素材など、健康維持、より快適な暮らしを提供する商品については、「販売していく余地があると思う」と語った。(坂田優菜、写真も)