チカランに原薬工場 製薬最大手 大統領が開所 ロボット導入、輸出も視野

 製薬最大手カルベ・ファルマの子会社カルビオ・グローバル・メディカは27日、西ジャワ州チカランのデルタシリコン工業団地で、医薬品や生物学的製剤の原材料などを製造する工場を開所した。ロボットなどの最新設備を導入した国際標準の工場で、原材料の自給率を高め輸出も見据えていく。
 インドネシアは医薬品に使われる原材料(原薬を含む)のほとんどを輸入に依存している。主な輸入相手国は中国、カナダ、米国など。為替リスクや貿易赤字からの脱却や、輸出市場での競争力強化を目指す。
 開所式にはジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領やアイルランガ・ハルタルト工業相、ニラ・ムルック保健相らが出席。ジョコウィ大統領はスピーチで、医薬品生産の技術進歩につながる原薬工場は「成長への飛躍」につながると強調した。
 建設投資額は5千億ルピアで、工場の面積は1万1千平方メートル。中国と韓国と連携して研究開発や技術移転を進める。2千億ルピア程度の投資を見込む。
 工場は医薬品食品管理庁(BPOM)の認定済みで、2018年末に製品供給を開始する予定。先発薬を改良した生物学的製剤、バイオシミラーなどを生産し、インスリンなども供給する。
 政府は16年3月に経済政策パッケージ第11弾を出し、製薬業界の医療機器への投資誘致や原材料にかかる関税の優遇策などを図ってきた。
 工業省によると17年の製薬関係の投資額は前年比36%増の5兆8千億ルピア。人口増加や国民皆保険の普及、健康に対する国民の意識の高まりなどを背景にさらに伸びる分野と見られている。(リンダ・シラエン、平野慧)

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