渋滞が大幅悪化へ ジャカルタ 8月のアジア大会中

 アジア大会開催期間中の8月18日〜9月2日、メーン会場の一つがあるジャカルタ特別州では、交通渋滞が大幅に深刻化するもようだ。各競技会場周辺を通過する際の所要時間は「平時の最大3倍に悪化」(国家警察)と予想され、学校休校や就業時間をずらすなどして交通量減が図られる。また、渋滞による大会の進行遅延を回避するため、高速道路に選手送迎専用レーンを設置するなどして対応する。

 アジア大会には40を超える国・地域から、選手だけでも1万5千人が参加する。全種目の約7割が開催されるジャカルタは、国内外から多数の観客が訪問、滞在する予定で、渋滞悪化に拍車がかかる見通しだ。
 渋滞緩和のため、学校休暇を大会日程と重ねたり、就業時間を競技時間とずらしたりして交通量を減らす。渋滞悪化の原因となってきた立体交差、大量高速鉄道(MRT)の建設工事は、7月中に地上部分の工事が終わり、車線数が回復する見込みという。
 選手送迎に使われる車両は乗用車・バン約200台とバス420台の計620台。渋滞に巻き込まれないよう、先導車を前後に付けた上で高速道路路肩に設けた専用レーンや公共バス専用レーンを通行させる。
 また、メーン会場となるブンカルノ競技場(中央ジャカルタ区スナヤン)周辺の幹線道路では、一部車線を大会関係車両専用にする。観客には公共交通機関の利用を呼び掛け、同競技場周辺での徒歩移動を周知する。
 2月8〜15日に実施されたテストイベントの選手送迎では、スカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)〜選手村(同区クマヨラン)間で40分前後、選手村〜ブンカルノ競技場間で30〜35分前後かかった。
 アジア・オリンピック評議会(OCA)からの指示は「送迎は42分以内」で、同組織委の目標は34分だった。
 約10倍の人数が訪れる本大会を前に、2〜10分の余裕だけでは不安が残るが、選手の送迎など交通対策を担当するアジア大会組織委員会のウングル・スディヤントロ氏は「(学校休校などで)本大会では渋滞を2〜3割軽減できる。(立体交差などの)インフラ整備も大会前に完了するので問題ない」と強調した。(中島昭浩、写真も)

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