中国五菱MPV発売 中型の「コルテズ」 年間販売3万台目指す
中国の自動車大手、上汽通用五菱汽車(ウーリン)の現地法人、SGMWモーター・インドネシアは8日、中央ジャカルタのホテル・ケンピンスキーで、中型MPV(多目的車)のコルテズを発表した。年間6万1千台超のトヨタ・キジャン・イノーバに対抗するセグメントへ参入する。昨年発売した小型MPVのコンフェロ・シリーズとともにインドネシア国内で生産し、ことしは合わせて年間3万台の販売を目指す。
コルテズは、3列7人乗りのMPVで、排気量1800CC、直列4気筒DOHCエンジン。全長4780ミリ、全幅1816ミリ、全高1755ミリ。LEDヘッドランプにフォグランプとデイライト・ランニング(昼間点灯)ランプを装備、サンルーフなども取り付けられ、初めて車を購入する層を意識したコンフェロとは異なる装備、デザイン設定となっている。
標準型のCタイプとヘッドユニットに7インチスクリーンなどの付いた上級モデルのLタイプがあり、それぞれ6速マニュアル車と五菱独自の二つのオートマチック・モードを持つインテリジェント・オート・メカニカル・トランスミッション車がある。
信号待ちなど停止時に自動的にブレーキペダルが保持され、ペダルを踏み続けなくても車両の停止を保持するAVH(オートビークルホールド)やABS(アンチロックブレーキシステム)、EBD(電子制御ブレーキシステム)などを装備している。カラーは、赤、白、黒、茶、シルバーの5色。価格は2億1800万〜2億6400万ルピア。2017年8月から事前注文を受け付け、発注数は600台に達しているとしている。
五菱は昨年7月、西ジャワ州ブカシ県デルタマスにあるグリーンランド国際工業センター(GIIC)内に、総投資額9兆ルピア、年間12万台の生産能力を持つ工場を開所した。中国で6年間で累計約300万台を販売した人気大衆車のコンフェロ・シリーズの生産を開始。1億2880万ルピアからの価格帯ですでに5050台を販売している。(太田勉)