成長したよ! JJS幼稚部 元気いっぱい発表会
バンテン州南タンゲラン市にあるジャカルタ日本人学校(JJS)幼稚部(吉野恵理子園長)は3日、同部ホールで発表会を開いた。年度を締めくくる卒園式前最後の大きなイベントで、197人の園児は歌や劇などを通して成長した姿を保護者に披露した。
発表会は年少組と年長組に分かれ、年少組の発表はりす組の園児による元気な歌声で始まった。続くうさぎ組は、ネズミやイノシシなどの動物が暖を取るために手袋の中へ次第に集まってくるお話「てぶくろ」を演じた。
りす組の発表は童話「ももたろう」。おなじみのイヌ、キジ、サルに加えてかわいらしいウサギ、リスもお供に。鬼退治に役立つことができると話すそれぞれの動物の特徴を生かした得意技は、園児たち自身で話し合って決めたという。
くま組は、ある椅子に次々と動物たちがやってくる話「どうぞのいす」を発表した。ロバが椅子の上に置いたどんぐりが、訪れた動物たちによって次々と違うものへ変わっていき、最後には大きな栗となった。
年長組の発表はぞう組演じる「ピノキオ」から始まった。うそをつくと鼻が伸びるシーンでは画用紙で作った鼻をタイミングよく使って上手に表現していた。
らいおん組はなじみのあるBGMから始まったトイストーリー。セリフと体の動きが付けられており、園児たちは全身を使って表現していた。素直になって互いに謝るウッディとバズの仲直りシーンでは、演技を通して友情を学ぶ機会としていることがうかがえた。
きりん組の「かぐやひめ」では、園児みんなで振り付けを考えたという。最後にかぐや姫が月へ帰るシーンでは、大きな美しい乗り物が現れ保護者らはカメラを向けた。天女役を演じた落合悠衣ちゃん(5)は「劇が一番楽しかった。大変だったことはなかった」と話した。
「我が子の成長をとても感じた」と話すのはうさぎ組でイノシシ役を演じた大澤友里花ちゃん(5)の父親の秀一さん(43)。「うちは妻がインドネシア人で、これまでインドネシア語と日本語が混ざっていた様子だったけれど、この1年間で日本語の語いが格段に伸びた」と話し、母親のデシー・サファリナさん(32)は「通っている音楽教室ではインドネシア語の歌を小さい声で歌っていたけれど、きょうは大きな声で日本語の曲を自信満々に歌っていて驚いた」と娘の成長にほほ笑んだ。(上村夏美、写真も)