日本にエール送る 在留邦人ができること バリで追悼コンサート
バリ在留の邦人有志は十一日、バリ島スミニャックの無国籍料理店「マデスワルン(MADE'S WARUNG)」で、東日本大震災で亡くなった人たちに向けた追悼コンサートを開催した。
邦人たちが「追悼の意を音に込め、バリから日本にエールを送ろう」と企画。コンサートには在留邦人を中心に、約二百人が来場。中には、甚大な被害を受けた宮城県から訪れた人もいた。
司会・佐藤行代さんの進行で、来場者らは黙とうを捧げ、コンサートが始まった。桑山恭子さんはマリンバ、花木香菜子さん、新保由美さんはピアノを演奏、今や震災応援歌となった「上を向いて歩こう」やディズニー挿入歌を披露した。
ほかに、チア・ダンスグループ「シューティングスターズ」、音楽教室とバリ日本語補習授業校の子どもたちが出演した。コンサートは、出演者と来場者による「手のひらを太陽に」の合唱で締めくくられた。
東日本大震災から一年。「海外に住む日本人として、何ができるのか」「黙って見ているだけで本当にいいのか?」。バリに暮らす邦人にとって、自問自答する一年だった。新保さんは「自己満足かもしれないが、何かをするため動くことに無駄はない」と話した。
この日、チケット収益の一部、当日設置された募金箱から、計四百十七万五百ルピアが集まった。「東日本大震災宮城こども育英会基金」に送られる。