ムスリム対応と 地方誘致を強化 JNTO冨岡所長
過去最高を更新したインドネシアからの訪日客数。17年初頭に35万人の目標を掲げていたJNTOジャカルタ事務所の冨岡秀樹所長に聞いた。
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16年末から17年前半にかけての伸びが順調だった。特に12月単月で過去最高となる5万人を超えたことは、今後の大きな弾みになる。
経済の発展により国民が豊かになっていく中で、日本国内の観光情報が増えたり、リピーターが増えたりと日本旅行がさらに身近なものになって来ているのを感じる。また、JNTOをはじめ、旅行会社や航空会社などがそれぞれ主催するトラベルフェアが定着し、訪日旅行者の増加に一定の効果を挙げている。
LCC(格安航空)就航や定期便増便など日本行きルートも拡充された。17年のインドネシアから海外への旅行者数は8%の増加で900万人を超えたといわれる。その中で日本旅行の伸び率30%は群を抜いて大きな数字になっている。
今後もムスリム対応と日本の地方への誘致に注力していきたい。現在は初訪日でのゴールデン・ルートが全体の過半数を占めている。今後は、さらに情報も豊富になり、リピーターも増え、新たな目的地を探す動きが始まっていく。各地域の魅力的な観光地の情報などを、相手に届くように発信することが必要になる。35万人を超えたこれからが正念場。ことしも30%増を維持したい。(太田勉)