ダナモン銀の株式取得　子会社化を目指す　三菱東京ＵＦＪ

　三菱東京ＵＦＪ銀行は２６日、時価総額ベースで国内第５位のダナモン銀行の株式を取得することでシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングス系の投資ファンドなどと合意したと発表した。将来的に７３.８％を取得し、子会社化することを目指す。
　出資は３段階で実施する。近日中に総額１５兆９千億ルピアを投じて発行済み株式の１９.９％を取得する。２０１８年の第２〜第３四半期に行う第２段階で、２０.１％を取得し、政府が銀行法で規制する外資の出資限度４０％まで比率を伸ばす。その後、金融庁（ＯＪＫ）など関係当局からの許認可取得を条件とした上で、既存株主に売却を呼びかけ７３.８％まで出資比率を高め完了、連結子会社化する方針だ。
　三菱東京ＵＦＪは国内で５０年にわたり展開、ジャカルタ支店のほか１０の出張所を持つ。同行は株式取得の意義について、「拡大する国内のリテールや中堅中小企業取引の基盤を確立し、お客さまに対して幅広い総合的なサービスを提供する」としている。
　同行は近年、東南アジアを重点地域として金融機関への出資を強化、タイやフィリピン、ベトナムの銀行にも出資してきた。（平野慧）