JAVADAが試行試験 国家技能検定入り目指し プラ射出成形の職種で

 日本で行われている金型製造などの技能検定試験と同様の実技試験をインドネシアに導入することを支援している厚生労働省所管の中央職業能力開発協会(JAVADA)は、新たにプラスチックの射出成形に関する日本の試験をインドネシアの国家技能検定に導入することを目的に、同試験の評価者の育成を狙ったワークショップを行っている。
 インドネシアでは国家職業訓練認可庁(BNSP)が主催し、JAVADAが協力する形で金型加工のフライス盤や、研削盤、金型仕上げ、工場の機械を制御する設備保全、機械検査の五種で、日本と同様の試験がすでに国家技能検定試験として行われている。
 プラスチックの射出成形は金型を装着した射出成形機械を使って行われ、製造されるプラスチック製の部品は電化製品や自動車など多くの商品に使われる。JAVADAはプラスチックの射出成形の試験を六番目の国家技能検定試験として導入することを目指し、インドネシア金型工業会(IMDIA)、IMDIAの高橋誠会長が社長を務めるプラスチック部品メーカーのKMKプラスチックス・インドネシア社の協力を得て、西ジャワ州ブカシ県チカランのジャバベカ工業団地内の同社工場で試行試験を含むワークショップを企画。
 射出成形機を製造する日精樹脂に長年勤め、機械の開発などに携わってきた中沢誠さんが講師となり、IMDIA会員の日系や地場系のプラスチック部品製造企業に勤める三十代前後の従業員五人が、射出成形機械の扱い方や、部品ができるまでの仕組みなどを学習した。
 JAVADAの川上光信技術振興部次長は、日本では「プラスチック成形職種(射出成形)作業」の一級、二級の試験に毎年二千人が受験しており、試験の重要性は高いと説明。BNSPと協力して二〇一二年度末までにインドネシアで国家技能検定試験として三級を実施したいとの方針を示した。今後は、本格的に同試験の評価者、インストラクターの育成を目的に日本の工場に派遣したり、日本から講師をインドネシアに招いたりすることを検討しているという。

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