ハラル認証を取得郵船ロジスティクス 物流企業では初
郵船ロジスティクスは16日、現地法人郵船ロジスティクス・インドネシアが8月にイスラム学者会議(MUI)食品・薬品・化粧品審査会からハラル認証を取得したと発表した。日系の物流企業による認証の取得は初めて。タンジュンプリオク港やスカルノハッタ空港における輸出入時のオペレーション作業が対象。
国内では2019年から、政府が作成するリストに従って国産・輸入製品にハラル認証表示を原則義務付ける法律の施行を予定しており、関連する企業は対策に取り組んでいる。
郵船ロジスティクス本社発表によると、貨物の引き取りと配送にハラル認証基準を満たすトラックのみを使用し、所定の方法のトレーニングを受けたスタッフが手順に沿って作業するなどのサービスを顧客に対して提供していく。認証取得には1年以上かかったという。
同社は15年にマレーシアで運送と倉庫の業務に必要なハラル認証を同時取得し、ことし4月にはタイで認証を国内物流企業で初取得するなどの取り組みを行っている。
インドネシアでの認証取得には規制に従って国内での物流事業を発展させるのみでなく、グローバル戦略の一環。同社関係者は「東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の拠点との連携による輸出展開や、中東のイスラム圏向けの出荷も見据えている」と話す。(平野慧)