サッカー教室初開催 9歳以下100人 FC東京コーチが指導
ジャカルタの名門サッカーアカデミーの一つ、ビナ・タルナ・フットボール・アカデミー(BTFA)は16日、東ジャカルタ区ラワマングンのホームスタジアムに、国内の日本とシンガポールのチームを招いたサッカー教室を初開催した。参加した9歳までの子どもたち100人は、基礎練習や練習試合で芝生の上を元気に走り回った。
BTFAは2月にJリーグのFC東京を運営する東京フットボールクラブ(東京都江東区)と業務提携。若手育成とコーチの質向上のため、8月からBTFAに1年間派遣されている同社の込山友コーチ(26)が指導し、言語が違う相手と交流する大切さを伝えた。
教室には、昨年11月に体操教室、ことし2月にサッカー教室を開校した、日本の子ども向け体育指導などを行うジャクパ・スポーツクラブとシンガポール・インターナショナル・スクール(SIS)、BTFAから2チームの計4チームが参加。ジャクパは、インドネシアのプロサッカーリーグで活躍した足立原健二さん(32)がコーチを務めていることで知られる。
込山コーチは練習開始前に「恥ずかしがらず名前を言って交流してほしい。言葉が伝わらないからこそ勉強になる」と呼びかけ、同じチームでまとまらず混合メンバーを組むよう指示。置かれたマーカー間のドリブルやマーカーを目がけたパスの練習を、成功した回数で競わせるルールを設けることで飽きずに素早くこなす工夫を凝らした。
練習後は総当たり戦が行われ、8歳以下はBTFA1、9歳以下はジャクパが優勝。選手全員が握手を交わして教室を終えた。
SISのコーチの1人は「他国の子どもと交流する機会はなく、今度は企画から加わりたい」。BTFA顧問のムハンマド・セインさん(65)は「FC東京のノウハウで子どもたちのメンタル面から鍛えてほしい」と振り返った。
教室は、BTFAを所有する税関総局から運営を委託されているNACストラタ・アジアが主催。込山コーチは「参加チーム数を増やし今後も教室を拡大していきたい」と意気込んだ。
BTFAはスポンサーを募集している。問い合わせはNACストラタ・アジアのクリスさん(携帯0878・8066・7526、メールchris@nacstrataasia.com)まで。(中島昭浩、写真も)