首都圏で排ガス検査 国産車エスエムカ リッター12キロ ソロから市長が試運転
高校生が製造したとして話題になっている乗用車「キアット・エスエムカ」がこのほど、量産化に向け、バンテン州タンゲラン県スルポンの科学技術応用評価庁(BPPT)検査センターで排ガス検査を受けた。
中部ジャワ州スラカルタ(ソロ)市のジョコ・ウィドド市長(通称ジョコウィ)は、製造に携わった職業訓練高校(SMK)の高校生らとともに自らエスエムカに乗車し、ソロから移動に十八時間かけ試運転。二十四日に出発し、二十六日昼に到着した。
プルタマックス百二十二リットルを使用し、燃費はリッター当たり十二キロの実績。走行中は、技術的な問題はなかったといい「韓国や日本の車に取って代わる可能性がある」と期待を込めた。
念願である大量生産の実現可能性については、検査の結果次第。ジョコウィ市長は、エスエムカは部品供給から製造まで地元の中小企業が主体となると説明。月に二百台を生産でき、九千五百万ルピアで販売可能という。
「国産車」製造をめぐる一連の騒動は、ジョコウィ市長が先月、同市の職業訓練高校二校とキアット・モーター社が製造した乗用車を公用車として採用すると発表したのが発端。高校生の学習意欲と技術をたたえ、公邸の前庭でエスエムカを公開、地元メディアの報道が過熱した。
今回、ジャカルタでは大衆紙の編集部などを巡回し、メディアにエスエムカの魅力をアピール。ジャカルタ特別州知事選挙の候補にも取り沙汰されるジョコウィ市長だが、「諸問題の原因を把握していない」「ジャカルタの州知事選に出馬するより、エスエムカのセールスに注力したい」などと話している。