豪雨で中断も ジャカルタ日本祭り 新会場に多くの若者
日本とインドネシアの友好を深めるイベント「第9回ジャカルタ日本祭り」(JJM、主催・JJM実行委員会、協力・ジャカルタ特別州政府、在インドネシア日本大使館、後援・ジャカルタ・ジャパンクラブ=JJC、じゃかるた新聞)が9、10の両日、南ジャカルタ・パンチョランのアルディロン広場で開催された。10日夜には豪雨で2時間以上中断するハプニングもあったが、インドネシア人の若者を中心に多くの人が訪れ、最後まで祭りを楽しんだ。
初めての開催場所となったアルディロン広場は、工事に伴う周辺の渋滞がひどく、多くの人が会場入りするのに一苦労した。そして最終日夜には突然の雨に見舞われ、音響機器が一時ストップという事態となったが、閉幕予定を延長して深夜まで行われた。
ことしのテーマは昨年に続き、「Indonesia & Japan Always Together(インドネシアと日本はいつも一緒)」。テーマの通り、日本人とインドネシア人のコラボステージからお神輿(みこし)巡行、ブース出店、ごみ拾いまで両国が一緒に協力して活動した。
インドネシア人来場者は日本の伝統芸能や食べ物などからコスプレなどのポップカルチャーまで、日本人来場者はインドネシア人アーティストのパフォーマンス、ブタウィ文化などを楽しみ、あらためて互いを知るよいきっかけとなった。
9日午前11時すぎ、インドネシア人大学生らによる日本語ミュージカル劇団「en塾」団員の元気な司会で祭りが始まり、メーンステージでは大江戸助六流ジャカルタ太鼓の力強い太鼓が披露された。
午後4時すぎ、来場者の数は次第に増え、お神輿巡行では、大神輿、女神輿、子ども神輿の3基をカメラに収めようと多くの人であふれ「そいやっ、そいやっ」とかけ声を共に上げながら歩くインドネシア人もあった。
初日夕方に行われたオープニング・セレモニーでジャカルタ特別州運輸担当次官補のサハット・パルリアン氏は「これまで59年間続いた両国の友好的な関係がより強固になると思う。日本とインドネシアの食、文化、芸術をどうぞお楽しみください」とあいさつした。
予定より1時間以上遅れた10日夜のクロージング・セレモニーで小林一則実行委員長は「インドネシアが好きな日本の皆さま、インドネシアの皆さん、オールウェイズ・トゥギャザーです。来年も戻ってきます」と話した。石井正文駐インドネシア日本大使は「ジャカルタ日本祭りの力は雨や雷にも勝つ力だと思う。来年は国交樹立60周年。アジア大会もあり、両国の関係をパワーアップしたい」と述べた。また、60周年に向けた親善大使として、歌手のトゥルスさん、アンディンさん、女優のユキ・カトウさん、元JKT48の仲川遥香さん、サッカーの松永祥兵選手が選ばれた。(上村夏美、写真も)