州議ら9人を逮捕 7小学校の連続放火で 中部カリマンタン
中部カリマンタン州警は7日までに、中部カリマンタン州の州都パランカラヤ市で7月に国立小学校7校に放火したとして、野党グリンドラ党の州議ヤンセン・ビンティ容疑者(60)ら9人を逮捕した。首謀者はヤンセン容疑者で、動機は「(与党の闘争民主党所属の)州知事の注意を引くためだった」(捜査関係者)という。
調べでは、ヤンセン容疑者が6月30日、同市内にある国家体育協会(KONI)のオフィスで8人に放火を依頼。8人は衣類などの可燃物と灯油を使って、7月4日に1校、21日に2校、22日に2校、29日に1校、30日に1校の計7校に放火した疑い。当初は10校に放火する計画だったらしい。
実行犯となった8人は35〜48歳の男性。ヤンセン容疑者が雇っていた運転手や、同容疑者の両親の家建設に携わった人物らが含まれていた。報酬額は放火した学校数で異なり、1人当たり2千万〜1億2千万ルピアだった。
7校の放火は、いずれもレバラン(断食月明け大祭)休暇中や休日、礼拝のため午前中で授業が終わる金曜日の午後など、子どものいない日、時間帯の犯行で、人的被害は報告されていない。ほぼ全焼した学校もあり、被害総額は74億ルピアに上るという。
容疑者らは現在、警視庁で取り調べを受けている。警視庁は他にも関与した人物がいる可能性があるとして、引き続き調査を進めている。(毛利春香)