日本語学校など10校参加 地場系語学学校が開催 日本留学フェア
バリ州デンパサールとバンテン州タンゲランにある日本語学校の「パンダン・カレッジ」主催の日本留学フェアが二十六日、中央ジャカルタのホテル・サリパン・パシフィックで開催され、東京や大阪、福岡などの日本語学校や大学計十校がブースを出展した。
パンダン・カレッジは二〇〇九年からジャカルタやスラバヤで留学フェアを開催。この日、会場には日本への留学を検討している高校生や大学生、親ら約五百人が訪れ、日本語学校などが出展した各ブースで大学進学までの手順や学費、日本の滞在費用などの説明を受けた。
これまでインドネシアからの生徒は受け入れたことはなかった大阪みなみ日本語学校は、初めてのインドネシアからの生徒を獲得しようと今回が初参加。橋野信生副理事長は「日本には日本語学校が約四百五十校あるが、インドネシア人を受け入れている学校はまだ少なく、今のうちに受け入れを進めようと参加した」と説明。インドネシアの留学希望者の印象については「進路を具体的に考えている人は多い」と語り、「今は中国からが多く、学校の国際化を進めるためにもインドネシア人にも入学してほしい」と話した。
大学から唯一参加した神戸国際大も、初のインドネシア人留学生の入学に期待を寄せている。同大の強みは、日本語学校に行かなくても同大の日本語別科で日本語が学べる仕組みがあり、留学生を対象に秋入学をすでに導入していることで、高い留学費用や入学時期の違いといったデメリットを最小限にすることができるという。桑迫正賀学長付参与は「留学生受け入れは、日本の学生にも良い刺激になる」と語り、「将来的にはインドネシアの大学と提携し、日本の学生をインドネシアの大学に送り込めるようにしたい。そのためには、まずインドネシアの留学生を呼んで、インドネシアとの関係を築いていきたい」と話した。
パンダン・カレッジのリチャード・スシロさんによると、日本の大学に私費で留学する場合には日本語学校に一年から二年程度通って日本語を身に着けるケースが多いが、日本語学校の学費は年間で七十万円前後し、私費留学は一部の富裕層に限られている。しかし、日本で理科系の勉強を望むインドネシア人の潜在的需要は高いと説明し、「秋入学の導入や、日本語を勉強することのメリットが明確になれば、留学生も増える」との考えを示した。