伊藤忠 新たに発電事業 南カリマンタン 火力で4億ドル受注

 伊藤忠商事は7月31日、国営電力PLNとの間で南カリマンタン州タナラウット県にあるカルスルテン第2石炭火力発電所の設計・調達・建設(EPC)契約を締結したと発表した。すでに着工済み。総発電容量は200メガワット(MW)で、契約額は4億ドル。2020年の完工を目指す。
 韓国大手ヒュンダイ・エンジニアリング、地場大手トゥルバ・ジャヤ・エンジニアリングとコンソーシアムを組み、現在4基あるカルスルテン第2発電所に5、6号機を新たに増設する。伊藤忠がヒュンダイと発電所事業で組むのは初めて。
 主要機器にはIHI製のボイラー、富士電機製の蒸気タービンを採用、環境負荷低減の取り組みを進める。日本製機器の購入資金として三菱東京UFJ銀行と国際協力銀行(JBIC)から約8900万ドルの協調融資を受ける。
 政府は19年までに3万5千MWの新規電源開発を目標に掲げており、同建設計画はその一環。
 伊藤忠は東南アジア域内では、政府の姿勢が積極的なインドネシアに注力して発電所事業を推進している。
 九州電力や国際石油開発帝石らと共に出資している北スマトラ州サルーラの地熱発電所建設事業では、ことし3月に1号機の商業運転が始まった。伊藤忠広報によると、2、3号機の建設計画も順調に推移しており、3号機まで運転開始した場合の総出力は約330MWで、総発電量独立発電事業者(IPP)として建設する世界最大級の地熱発電所となる。
 16年に着工した、中部ジャワ州バタンの石炭火力発電所建設事業は計画が大幅に遅れている。土地収用が進まなかったのが主な原因だが、今回の工事は「既存の用地での増設のため土地収用のリスクは低く、スムーズに進むことが期待できる」(同広報)という。(平野慧、坂田優菜)

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