鋼板工場が稼働 新日鉄住金合弁 自動車用、年48万トン生産
新日鉄住金は25日、バンテン州チレゴンのクラカタウ工業団地で、自動車用鋼板を製造する新工場の運転開始を発表した。
国営クラカタウ・スチールとの合弁会社クラカタウ・ニッポン・スチール・住金が運営する。同社の出資比率は新日鉄住金が80%、クラカタウが20%。
鋼板は主に自動車のボディなどに使用される。最大1180メガパスカル級の強度の高張力鋼板を含む冷延鋼板と、さびにくい溶融亜鉛めっき鋼板を生産できる最新鋭の製造ラインを設置する。
設備投資額は3億ドルで2015年8月に起工した。年間48万トンの生産能力を持つ。製造可能な鋼板の寸法は厚さ0・4〜2・3ミリ、幅700〜1850ミリ。
新日鉄住金はアジアではこれまで中国、タイ、インドの3カ国で鋼板を製造している。
鋼板製造では16年1月、JFEスチール100%出資の現地法人が、西ジャワ州ブカシ県にあるMM2100工業団地で工場を稼働させている。日本の製鉄業界上位2社の生産拠点がそろい、自動車産業の成長を下支えする。(平野慧)