覚せい剤1トン押収 犯人2人逮捕、1人射殺 末端価格1兆5000億ルピア相当 バンテン州アニェル海岸
警視庁などは13日未明、バンテン州セラン県アニェル海岸で、中国から持ち込まれたとみられる覚せい剤1トン(末端価格1兆5千億ルピア)を押収した。犯人は台湾人4人組で、麻薬取締法違反容疑で2人を逮捕、1人を射殺した。残りの1人は逃走中。ニュースサイトのドゥティックコムが報じた。
調べでは、4人組はエンジン付きのゴムボートで同海岸の海辺に上陸し、用意した車2台に覚せい剤を積み込んだ。その後、海岸近くの建物に運び込もうとした際、張り込み中の捜査員らに逮捕された。射殺された1人は車で捜査員をはねようとしたらしい。
警視庁などは約2カ月前、台湾当局から「中国からインドネシアへ覚せい剤が密輸される」との情報提供を受け、内偵を進めてきた。4人組の動きも事前に把握し、海から上陸して建物内へ覚せい剤を持ち込もうとしたところを押さえた。
この建物は約5年前に閉業したホテルで、警視庁はオーナーらから事情を聴く方針。詳しい密輸ルートや共犯者を含めた背後関係についても捜査を進める。
2016年、日本の海上保安庁と税関が押収した覚せい剤の総量は、それぞれ1314キロ(末端価格919億円)、1501キロ(同1050億円)。
(上村夏美)