ヘリ専用ターミナル建設 渋滞避けて空を移動 スカルノハッタ空港の南側
インドネシア国内で初となるヘリコプター専用ターミナルの起工式が7日、スカルノハッタ空港に隣接するバンテン州タンゲラン県ヌグラサリ郡の建設予定地で開かれた。空港利用者を中心に、渋滞を避けながら首都圏や西ジャワ州バンドンなどへ移動するための新たな交通手段として、ヘリコプターを活用していく。
ヘリコプターの輸送を専門とするホワイトスカイ・アビエーションが、スカルノハッタ空港を運営する国営空港管理第2アンカサプラと協力して建設する。同空港の南側に建設される予定で敷地面積は2.8ヘクタール、建設費用は2600億ルピア。建設期間は6〜7カ月ほどで、2018年の運用開始を目指す。
同社によると、同時に約20機のヘリを収容できる。ヘリの発着場や格納庫、待合室や事務所のほか、緊急事態などに対応できるよう医療搬送のための人員や医療設備なども完備、空撮サービスなどにも対応し、多様な施設をそろえたヘリターミナルとして運営する。
同社のデノン・プウラウィラアトマジャ社長は「大都市ジャカルタでは混雑を避けるため、さまざまな努力をしてきた。ヘリコプターもその一つになりうる」と説明。スカルノハッタ空港の利用客に活用してもらうことが最大の目的で、同空港と首都圏やバンドン間をヘリで移動できるようにする。
特に、北ジャカルタ区パンタイ・インダ・カプック(PIK)やバンテン州南タンゲラン市ビンタロ、西ジャワ州カラワン県チカンペックへ向かう利用客を見込む。また、現在ヘリコプターが離発着できるヘリパッドは、ジャカルタに170カ所、西ジャワ州バンドンに53カ所あり、これらも活用していきたいという。
1機当たり最大6人が利用でき、首都圏への移動は約120万〜200万ルピア、バンドンは最も安い価格で約300万ルピアになりそうだという。予約は同社か、または第2アンカサプラへ直接電話で申し込む。
7日の式典には、ブディ・カルヤ・スマディ運輸相や第2アンカサプラのムハマド・アワルディン社長も出席。ブディ運輸相は「安全性を最優先する」と話した。(毛利春香)