未舗装区間を利用 ジャワ島横断高速道 レバラン帰省の渋滞対策
レバラン(断食月明け大祭)のムディック(帰省)に向け、ジャワ島横断高速道路(トール・トランス・ジャワ)の建設が急ピッチで進められている。ことしは昨年大渋滞が発生した中部ジャワ州東ブルブスから、中部ジャワ州スマランに向かう未完成の区間を臨時利用し、新たに高速からの降り口を設けるなど渋滞緩和策を講じる。
国営高速道路管理・運営のジャサ・マルガによると、利用できるジャワ島横断高速は昨年同様、東ブルブス料金所までだが、未完成の東ブルブス〜バタン〜ウレリ間(115キロ)を一方通行2車線のみ使用する。
同区間は部分的に厚さ10センチのコンクリート舗装を終えた段階だが、帰省時の混雑解消に利用することで、帰省客は市街地の渋滞が悪化するトゥガルやプカロンガンの国道に入らず、スマラン方面に向かえる。バタン〜スマラン(75キロ)間の工事進捗率は約84%だという。
各地で高速道が最も混雑するのは、25日ごろになる見込みのレバラン直前の23、24日と予想されている。昨年の同時期には、東ブルブス料金所手前で約27キロの大渋滞が発生。降り口や休憩所、給油所もなく、多くの車が十数時間立ち往生した。
公共事業・国民住宅省は渋滞対策として、東ブルブス〜ウレリ間で六つの高速出口を設ける。二つはジャワ島北岸道路へ、残りは南へ下る道路とつながっている。
中部ジャワ州政府によると、レバラン時期に首都圏から同州を訪れる帰省客や旅行客は、昨年の680万人から820万人に増加する見込み。混雑回避のため、代替道路や公共交通機関の利用を呼びかけている。
首都圏では帰省期間中、チカンペック高速で行われている次世代型交通システム(LRT)や道路拡幅などの工事を全て停止。ジャサ・マルガによると、混雑時は左右にそれぞれ1本ずつ車線を追加して対処する。(毛利春香)