日本のギョーザで勝負 大阪王将1号店 プラザ・スナヤンに開店
外食大手イートアンド(本社・東京都品川区)は8日、中央ジャカルタのモール、プラザ・スナヤン地下フロアにギョーザを中心とする中華料理店「大阪王将」インドネシア1号店をオープンした。当面ハラル対応はせず、日本のギョーザの味を提供する。
総合商社兼松と財閥ワルガ・ジャヤ・グループの合弁会社アグラパナ・ニアガ・グミラン(ANG)が出資し、イートアンドとの間でマスターフランチャイズ契約を締結、原料調達や店舗運営を手がける。当面は月間1千万円の売り上げを目指す。
店舗立ち上げに携わった兼松の諏訪慎マーケティング・マネジャーは「日本人が食べる大衆中華料理の味、日本人がうまいなと思うギョーザを提供したい」と意気込みを語る。
現時点でハラル対応はせず、日本の中華料理づくりに専念する。華人や日本人の客層を狙う。
原材料の約98%を国内調達。調味料などもできる限り現地のものを使いつつ「大阪王将の味」を守った。メーンとなるギョーザも、日本同様の研修を受けたシェフが手で包む。厨房を仕切るマネジャーシェフも日本で2週間の研修を受けた。
ギョーザは一皿3万5千ルピアから。鶏肉やエビを使ったギョーザも扱う。天津飯などおなじみのサイドメニューのほか、混ぜそばやデザートギョーザなど、日本にはないメニューもそろえた。
インドネシアでの出店に関しては出店場所の変更や、モール内の工事開始の遅れなどにより、2年強の年月がかかった。
9月には2号店として、中央ジャカルタのモール、グランド・インドネシアに出店を予定している。将来的には鶏肉のメニューも充実させ、ムスリムに対応した形で地方への出店も考えている。
大阪王将は東南アジアを中心にフランチャイズ展開しており、今回で9カ国目の出店。シンガポールでは10店舗以上展開している。
競合他社となる「餃子の王将」を運営する王将フードサービスも4月に台湾に初出店するなど、業界内ではアジア展開が進んでいる。(坂田優菜、写真も)