「継続した成長を」 JJC 提言と情報共有が必要

 ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)の勝田祐輔新理事長は新年度の活動方針として、日系コミュニティーが継続して成長できるよう貢献する、とのスローガンを掲げた。20日の理事長就任後、じゃかるた新聞などとのインタビューで「個別の企業努力ではできないことがあり、JJCとして提言し、情報を共有する。この両面が必要。会員企業(個人)の環境をさらに改善すること。これが究極の目標」と話した。

 勝田理事長は3年4カ月前の2013年12月、三菱東京UFJ銀行ジャカルタ支店長に着任。以来、インドネシア側の規制や手続きの変更で、日系企業が対応に苦慮する場面を見てきた。「確かに規制の変更はよくある。銀行として現場の企業と接していても、感じるところはあった。対応をタイムリーに行いたい」と話す。
 19日に行われたジャカルタ特別州知事選でアニス・バスウェダン前教育文化相が勝利したことについては「すぐに経済面で影響が出てくることはないと思う。改革をしていこうという気運自体は(現知事から)引き継がれるのではないかと期待している。ただ、今後の政策については注視していかなければいけないと思う」と述べた。
 18年の日イ国交樹立60周年については、官民連携で企画を考えているところとしながら、「JJCとして存在をアピールするいい機会。情報発信するチャンスと捉え、組織としてしっかり関与したい」と話した。
 日本とインドネシアについては「いい関係が構築されていて、その上に我々の活動も乗っている。さらにいい方向に進んでいる」との認識を示した。「JJCとしてもその関係を基盤にインドネシアとともに発展していくという軸足は揺るがないと思っている。インフラプロジェクトはジョコウィ政権が加速している。日系コミュニティーが建設に関わることで支えていきたい」と語った。
 JJCの法人会員数が昨年度は9社しか増えず、伸び悩んだ。勝田理事長は「企業進出が鈍化しているのは事実。銀行として仕事していてもそれは感じる。ただ、進出を検討している日系企業は潜在的には多い。そうした企業が来やすいように情報を発信することも大切だと思う」と話した。(田嶌徳弘)

◇勝田祐輔理事長(かつた・ゆうすけ) 86年、大阪大学経済学部卒業、東京銀行入行。大阪支店長などを経て、合併後の東京三菱銀行市場企画部、営業本部など歴任。合併後の三菱東京UFJ銀行でドイツ・デュッセルドルフ支店副支店長、国際企画部長などを経て13年12月、ジャカルタ支店長に着任、その後執行役員。54歳。岡山県津山市出身。

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly