風土や文化、学んで JJS新校長の米村博司さん

 ジャカルタ日本人学校(JJS)の新校長に米村博司さん(55)が着任、新体制がスタートした。「世界で2番目に大きい日本人学校であるJJSの校長の職務には重責を感じる」と話しながら、「海外で知りえる日本の良さやジャカルタの風土や文化、企業を含めた外部との交流など、ここでしか味わえないことを子どもたちに体験してもらいたい」と意欲を熱く語った。
 米村さんは大学卒業後、香川県で教員人生を歩んできた。1990〜93年にバンコク日本人学校で教壇に立った経験があり、日本人学校赴任はこれで2回目。「やりたいことがたくさんあり、イケイケドンドンといった感じで子どもと一緒に突き進んでいった」とバンコク時代を振り返り「国外に出てあらためて日本の良さが分かった」と語る。 
 昨年度まで香川大学教育学部付属高松小学校で副校長を務めた。施設一体型の小中一貫校の立ち上げに関わり、教頭を務めた経験もある。 
 「小中一貫校では下級生は憧れの上級生を見て学ぶことができる。小中の交流を通して学び合えることは多い」と話す。 
 教育面では「分かち合い」をモットーに活動を展開する。少子高齢化やグローバル化など、子どもたちが生きていく今後の社会を考えた上で、社会問題や環境問題などを人と一緒に考え、解決できる人材の育成を目指す。 
 企業の工場見学や特別授業、地元校とのふれ合いを通してインドネシア文化を学ぶ活動に引き続き注力する。 
 教員らの成長にも力を入れる。四つの「目指す教師像」として、学び続ける▽子ども中心▽情熱がある▽信頼される――を掲げた。 
 教師になりたての30年前と比べて「物質的に豊かになり、取り巻く環境は変わっているが、子どもの本質は変わらない」と言い切る。 
 座右の銘は「本気」。「本気になれば、底知れないパワーを生むことができる。夢を抱くこと、実現するための努力の大切さを伝えたい」と抱負を語った。 
 趣味はバンコク時代に始めたゴルフ。「スコアに関わらずにぎやかに楽しめる。機会があればぜひやりたい」と笑った。(平野慧、坂田優菜)

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