「日系コミュニティーに貢献」 勝田理事長が就任 JJC定時総会
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)は20日、中央ジャカルタのサリパンパシフィック・ホテルで定時総会を開き、勝田祐輔(三菱東京UFJ銀行)氏が2017年度の新理事長に就任した。勝田理事長は「日系コミュニティーの拡大に向けて貢献したい」と抱負を語った。
今年度の活動方針に▽投資環境改善に向けた取り組みのさらなる発展▽当地経済団体および他国商工会議所などとのネットワークの強化・拡大▽内外への情報発信の強化▽会員向けサービスの充実――を掲げた。
投資環境の改善に向け、意見具申している各委員会からは、「輸入時にかかる前払い税(PPH22)などの見直しに向けて、スリ・ムルヤニ財務相宛てに書簡を送付した」(課税問題委員会)、「外国人の流入増加を背景に、政府による外国人監視チームの活動が活発している。注視が必要」(労働問題委員会)、「一部の鉄鋼製品に対し、当局のミスで高い関税率に変更されたまま、修正されていない」(鉄鋼問題検討委員会)などと、17年度に向けた課題を共有した。
また、JJCだけでは難しい課題に対しては、商工会議所(カディン)や経営者協会(アピンド)、米国や欧州の商工会議所との関係を構築して対応する。
勝田氏はJJCの財務基盤の強化も重要と強調。8月に予定している中央ジャカルタ・ウィスマ・ケイアイへの事務局移転に伴う賃貸料の増加や、近年続いた高インフレなどを背景に、15年ぶりとなる個人会費の値上げを検討し、会員向けサービスの充実を図る。
JJC会員企業が例年に比べ伸びなかったことを受けて、インドネシアへ新たな投資を呼び込むため、日本に向けた情報発信にも力を入れる。
勝田理事長は「JJCは諸先輩方の努力のもと、約半世紀にわたり活動してきた。今後何を継承し何を変えていくか、考えていきたい」と締めくくった。(佐藤拓也)