「飽きない祭りに」 チカラン さくら祭りにぎわう

 日イ友好をテーマとするさくら祭りが8、9両日、西ジャワ州ブカシ県チカランの「マックスボックス」で開催された。主催団体のインドネシア日本同好会(KAJI)のフアド・カディル会長はことしの目標について、来場者12万人とともに、「ことしで6回目だけど飽きない祭り」を掲げ、出演者らは工夫を凝らした。

 初めて行われたアイドルグループ「少女コンプレックス」の公演や、まつりの会のみこしの行列に人だかりができた。邦人の団体では音楽グループの演奏や、チカラン日本人会が屋内に設置したブースが注目を集めた。
 チカラン軽音部はインドネシアのロック「ビアラー」など約10曲を演奏し、初日の夜を盛り上げた。同部は2015年に結成され、メンバー25人ほどで活動している。5月に南ジャカルタで開かれる縁日祭にも初出演する。同部の砂子博康さんは「最近はインドネシアの曲も多く演奏するようになった。活動範囲を広げたい」と話した。
 チカラン日本人会は書道、生け花、茶道といった日本文化を紹介した。
 同会の松村素子さんが華道家元池坊の「生花(しょうか)新風体」の生け花を披露。「お花の主と従の関係を考え、バランスを意識してやってみてください」「自分の家のお花で、生けてみてください。きっとすてきな作品になるでしょう」と来場者に語りかけながら、実演を進めた。
 茶道では、門谷悦子さんが作法や道具の使い方を紹介。「真剣に見てくれてうれしかった」と感想を話した。
 屋外には、たこ焼きやかき氷など飲食や、射的などの催しのブースが多く並んだ。
 ヨーヨーとスーパーボールすくいのブースを出展した、大阪の会の加茂喜啓さんは「インドネシアにいるとなかなか楽しめないこと。日本人、インドネシア人問わず、子どもに屋台の楽しさを感じてもらいたい」と意義を語った。
 第1回から祭りの運営に関わる、チカラン日本人会の小林イツヨ会長は「(周辺を開発する)リッポー・チカランが協力し、KAJIや邦人たちが力を合わせてことしも続けることができた。日本文化を伝え、交流する活動を今後も続けていきたい」と話した。(坂田優菜、写真も)

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