「ビジネスのチャンスに」 環境問題のセミナー開く 太平洋人材交流センター
大阪を拠点とする太平洋人材交流センター(PREX)は九日、西ジャカルタ・グロゴルにあるインドネシア貿易研修センター(PPEI)で環境問題に関する公開セミナー「日本企業の環境経営と環境対策」を行った。
PREXはアジア・太平洋地域の途上国の人材育成に関する事業を行っており、関西の民間企業などによって設立された。主に海外からの研修生の受入事業や、現地へ講師を派遣する事業などを行っている。
今回はアジア地域への現地講師研修事業の一環のため、五―九日の日程でインドネシア入りしており、環境コンサルティングや人材育成事業などを行うジームス・アソシエイツ社の有岡義洋社長が講師として、日本の環境問題の歴史や背景、環境分野における日本企業のビジネス手法などを紹介した。
セミナーに参加したトリサクティ大学のヘリー・ムルバララナ経済学講師は「インドネシアでも環境に対する取り組みは始まっているが、こうして海外の事例を知り、比較することは重要」と感想を語った。
質疑応答で、インドネシア側から、すでに食品のパッケージやハンドクラフト製品などがリサイクル製品として利用されている事例を紹介され、有岡社長は「細かな商品に関しての取り組みが始まっており、これが続けば、今後より大きな環境ビジネスにつながるチャンスがある」と期待を込めた。
事業の目的について、PREXの村瀬孝次理事・事務局長兼国際交流部長は「海外の人に日本の理解者になってもらい、日本の企業の海外進出につなげたい」と意気込みを語った。