訪日希望者が殺到 来館者1日1800人も 日本大使館 日本人窓口は2階へ

 在インドネシア日本大使館は7日から、旅券(パスポート)や証明書などの申請・交付を受け付ける日本人向け窓口を、同館2階の広報文化センター窓口へ移動した。インドネシアからの訪日希望者が急増し、混雑が続いていた1階の領事窓口はすべて当面の間、インドネシア人のビザ申請や事前登録・交付を受け付ける窓口として使用される。 

 パスポート、各種証明、在留届、戸籍・国籍、在外選挙事務等の申請・交付・届出等、教科書無償配布に関する申込・受領など、日本人を対象とする各種手続きはすべて、急きょ設けた2階の広報文化センターの窓口で受け付ける。
 これまで1階には窓口が五つあり、うち三つはインドネシア人、二つは日本人専用として使用してきたが、来館するインドネシア人が増え続け、窓口の数が足りなくなっていた。
 日本政府観光局(JNTO)によると、2016年のインドネシアからの訪日旅行者は27万1千人で、過去最高数を記録。日本大使館によると、16年にビザ申請・登録に大使館を訪れたインドネシア人は18万5千人。通常1日400〜500人のインドネシア人が来館するが、今月は1日に1800人が来館した日もあった。
 混雑するのは花見の季節である4月やレバラン(断食月明け大祭)休暇前、クリスマス休暇前で、昨年からは10、11月の紅葉シーズン前も増加。各地の総領事館でも増加しているという。
 一方、在留邦人も増加傾向にあり、日本人に対する業務も増えているという。赤松秀一総括公使は「審査は厳しくやると共に、日本に行きたかったのに行けなくなってしまう人がでないよう、効率よく業務を進め、より多くの人にビザを発給したい」と話した。

■交付に2時間待ち
 4月に、日本で働く娘を訪ねる予定のカリナさんは、初めてビザを申請した。8日、午後2時ごろに大使館を訪れたが、受け取ったのは午後4時だった。「待つのに時間がかかることは来る前から知っていた。週末は特に混むから水曜に来られて良かった」と話した。
 ビザ申請受付は午前、交付は午後に別れており、窓口の時間は午前8時30分〜午後12時、午後1時半〜同3時。大使館の警備員らによると朝は午前7時ごろから、午後は12時ごろになると開館を待つ人が並び始める。
 東ジャワ州の在スラバヤ総領事館でも、桜の時期に合わせ観光客が増えるため2月下旬〜4月中旬は混雑する。2月27日〜3月7日の1週間で130〜200人が来館。うち80〜85%がビザ関係の申請だという。申請件数や申請者にもよるが、待ち時間は早ければ5分、遅くて25分ほど。現在は窓口を移動する必要性はないが、申請者数を見極めつつ、検討する必要があるとしている。
 日本政府は14年12月からインドネシアのICパスポート保持者を対象に、事前登録を条件としたビザ免除を開始。観光や商用、親族・知人訪問など1回15日以内の短期滞在が可能。
 3年間か旅券の有効期間満了日までの短い方が有効期間で、その間は何度でも入国できる。登録手数料は無料で、インドネシア国内の日本の在外公館で申請する。ICパスポート未所持者は、通常のビザを申請する必要がある。(毛利春香)

日イ関係 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly