投資額70億ドル表明 サウジ国王が来イ 47年ぶり

 サウジアラビアのサルマン国王が1日、来イした。国王の来イは約47年ぶり。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が東ジャカルタのハリム空港で出迎えた後、西ジャワ州ボゴールのイスタナ・ボゴール(大統領宮殿)で首脳会談を開き、サウジ側が中部ジャワ州チラチャップの製油所拡張などに計約70億ドル投資することで合意した。

 大統領府によると、ジョコウィ大統領が自ら首脳を空港で出迎えたのは初めて。その後両首脳はイスタナ・ボゴールに向かい、首脳会談に臨んだ。
 宮殿内にはサルマン国王専用階段を用意。国王を歓待した。
 首脳会談後、両国首脳の前で担当閣僚が11の分野で結んだ覚書に署名した。両国外務省間の関係強化や資金調達、文化、海洋、保健、中小企業など分野は多岐にわたった。パレスチナ問題については、引き続き平和的に解決することで一致した。
 インドネシア政府は事前説明で、サウジ側から250億ドルといった巨額投資を期待できると公言しており、この投資額が関心事項となっていた。
 これについては、レトノ・マルスディ外相とサウジのニザール・ビン・オバイ・マダニー外務担当国務相が共同会見を開き、レトノ外相が「チラチャップの製油所拡張に60億ドルの投資と、それ以外のインフラ整備に10億ドルの投資ファンドを設立することで合意した」と発表した。チラチャップの製油所案件は以前から浮上している案件で、国王の来イで改めて実施していくことを強調した。
 現地報道によると、28日まで滞在していた隣国マレーシアで、サウジはマレーシアの国営石油会社ペトロナスの石油関連施設に70億ドル投資すると発表。ほぼ同額となりバランスをとった形となった。
 レトノ外相はバロンガン(西ジャワ州)など既存製油所を拡張するマスタープラン計画に触れ、サウジ側の積極的な関与に期待を表明した。
 プルタミナ、サウジアラムコといった両国の国営石油会社による合弁会社設立を目指す意向も改めて強調した。
 サルマン国王は2日にイスティクラル・モスクを訪問する。アラビア語を学ぶ学校の建設支援などで協力し、イスラム有識者との会談も予定している。(佐藤拓也)

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