ネット広告で現法 アドアジア 急成長と需要見込み
シンガポールを拠点にアジアでインターネット広告事業を展開するアドアジア・ホールディングスはこのほど、インドネシアに現地法人「アドアジア・テクノロジー・インドネシア」を設立すると発表した。
インドネシアでインターネット広告分野は急成長しており、日本などの外資のみでなく地場企業による出稿量も増えている。現状の取引実績や将来性を見込んで進出する。19日の発表によると、資本金は20万ドル。本社は中央ジャカルタのタムリン通りにあるUOBプラザに置く。
ネット広告業界では画面の中に帯状に表示されるバナー広告が主流だが、同社は画面に常時表示されるネット動画広告のノウハウも持つ。
動画の長所を生かし、自動車やブライダル産業など幅広い業界にPRする。ノウハウを学んだインドネシア人スタッフを中心に50人以上の人員体制を整える。2017年中に千社以上との取引実績を作ることを目標としている。現在はオンラインメディアのコンパスコムなどが同社と取り引きしている。
同社はシンガポールやタイを中心に顧客数を伸ばしており、今回はジャカルタと同時にベトナムのホーチミンにも現地法人を設立した。17年までにさらにアジアにおける拠点を増やす予定。
小堤音彦・最高執行責任者(COO)は目標に関して「需要を考えれば、決して無理な数字ではない」と話した上で、「当社と同じビジネスモデルをとっている会社は国内にはない。インドネシアは人口も多く、電子商取引(EC)市場の成長も見込める、大きな可能性を秘めた国だ。タイやシンガポールで成功させてきたやり方で地道にお客様を増やしていきたい。インドネシアで一番のデジタルマーケティング企業を目指す」と語った。(平野慧)