盆踊り復活、一つの輪に ジャカルタ日本祭 初の2日間開催
第8回ジャカルタ日本祭り(JJM)が3、4の両日、中央ジャカルタ・スナヤン東駐車場特設会場で開催された。初の2日間開催となり、両日とも雨に見舞われる天気ながら、会場は来場者であふれた。2年ぶりに復活した盆踊りでは、インドネシアの人たちも輪に加わり、ともに提灯の下で「日本の祭り」を堪能した。
ステージ出演アーティストは初出演が過去最多の30組あり、インドネシアの人気歌手、トゥルスさん、ダンドゥットのレスティさん、ジャズの歌姫、アンディンさんらが舞台を盛り上げた。
ことしのテーマは「インドネシア&ジャパン オールウェイズ・トゥギャザー」。初日夕、ジャカルタ特別州を代表してあいさつした同州のシルフィアナ・ムルニ観光・文化担当次官は「JJMにはジャラン・ジャラン・マラムの意味もあって、つまり夜の散歩。ジャカルタ日本祭りで夜の散歩を楽しみましょう」と呼びかけ、拍手を浴びた。
3日午後8時前、突然雨が降り出し、豪雨に。以降のJKT48のステージなどが中止されるハプニングがあったが、熱狂的なファンは雨の中、ずぶ濡れになりながら待ち続けた。
4日正午前にも突然豪雨となったが、会場の人たちは雨宿りをしながら粘り強く再開を待ち、雨が上がると各ステージへ向かった。
やぐらが組まれた盆踊り会場は日没後、提灯が点灯すると、祭りムードが盛り上がった。最初は戸惑う人も多かったが、「東京音頭」や「輪になって踊ろう」などの音楽が流れると、見よう見まねで踊る人たちで次第に大きな輪ができた。
小林一則JJM実行委員長は「あっという間の2日間だった。みんなで協力して開催することができて良かった。1日目、雨で途中で終わった分のエネルギーを、2日目に出し切ることができた」と話した。
谷崎泰明駐インドネシア日本大使は自身3回目の祭りとなる。「舞台の設営などもレベルが上がっており、タイムテーブルもあまりずれることなく進行し、とても完成度の高い内容となっている。インドネシアの人がたくさん来場してくれて良かった。また来年も良い祭りになるようにしていきたい」と語った。
妹と共に来場した、クバヨランバルに住む印刷関係の会社に勤めるラリタさんは3年ぶりのJJM。「以前よりもインドネシア人が増えていると思う。みんなで盛り上がれた盆踊りが楽しかった」と話した。
4日に友人と浴衣を着て参加したディアナさん(25)は「日本に行った時に買った浴衣を着る大事な機会なので2日とも参加した。1日目は最後に雨が降って、JKT48のライブやフィナーレを見ることができずに残念だったが、2日目は晴れて良かった」と喜びを口にした。(平野慧、11、12面に関連)