海自護衛艦2隻が入港 JKT48と交流 タンジュンプリオク港
海上自衛隊第7護衛隊の護衛艦「ゆうだち」(4550トン)と「ゆうぎり」(3550トン)は22日、北ジャカルタのタンジュンプリオク港に入港した。24日まで滞在し、23日には一般公開される。入港後にはアイドルグループJKT48が「ゆうだち」に乗船し、伝統の海軍カレーを隊員と共に食べ、船内を見て回り交流した。
JKT48からは仲川遥香さんや近野莉菜さん、メロディー・ヌランダニ・ラクサニさんら6人が駆け付けた。隊員は「こんにちは。あなたと会えてうれしい」とインドネシア語で書かれた札を一人一人手にして、船に乗り込んできた6人を歓迎。「ジャカルタに行くならJKT48に会いたい」という隊員からの希望で実現したという。アイドルを目の前にして初めは緊張していた隊員たちも、カレーを食べながら少しずつ打ち解け、一緒に記念撮影するなどしていた。
JKT48の6人は「ゆうだち」艦長の馬場智也2等海佐、「ゆうぎり」艦長の佐瀬智之2等海佐にもあいさつ、サイン色紙を手渡し、艦長からは帽子を受け取った。その後、隊員と共に艦内を見て回った。
隊員の石川佳典さん(22)は、艦内で起床時や出航時に実際に鳴らしているラッパを実演。石川さんは「初めて本物(JKT48)を見てとてもきれいだと思った。ラッパは普段より緊張した」と話し、「長期の勤務では気持ちで負けないことが大切。次の訓練や実務のために、休める時はしっかり休むようにしています」と笑顔を見せた。
計約380人の隊員を乗せた「ゆうだち」と「ゆうぎり」が入港後、港で歓迎行事が行われた。第7護衛隊を指揮する井上高志1等海佐は「ジャカルタ寄港は長期航海後の隊員の休息だけでなく、インドネシア海軍と今以上に良い関係を築く目的がある。また、この地で暮らす日本人の方にも私たちの姿を見たり乗組員と交流したりし、海上自衛隊をより深く理解してもらいたい」と話した。
南シナ海問題については防衛政策について述べる立場ではないとしたうえで、「海上自衛隊とインドネシア海軍の密な関係が航海の自由や安全を確保するために大切である」と語った。
22日にはメディア向けに「ゆうぎり」を公開した。23日の一般公開は午前9時半〜正午。(毛利春香、写真も)