6億ドルの黒字 輸出、09年以降最低 7月貿易収支
中央統計局(BPS)が15日発表した7月の貿易統計によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5億9830万ドルの黒字だった。7月はレバラン(断食月明け大祭)と重なり、生産活動を停止していた企業が多く貿易活動に影響した。
BPSのスルヤミン局長は会見で「輸出、輸入ともに減少したが、貿易収支は黒字を保った」と説明。減少原因について、「実質16日間ほどしか生産活動していなかった企業が多かったことに加え、グローバル経済の低迷による世界的な需要の減少が響いた」と述べた。
7月の輸出額は前年同月比17.02%減の95億1430万ドル。7月単月としては2009年の96億ドルよりも低く09年以降最低の輸出額だった。6月と比べると26.67%減少した。石油ガスが15.89%減に対し、非石油ガスは27.75%と減少幅が大きかった。
輸入額は前年同月比11.56%減の89億1600万ドル。6月と比べ26.28%減だった。
1〜7月の輸出額の合計は前年同期比12.02%減の790億8160万ドル、輸入額は同10.85%減の749億9900万ドル、貿易収支は41億7170万ドルの黒字だった。
1〜7月の統計では、原材料や部品などの「生産材」や設備投資関連の「資本財」輸入が減少している一方、完成品の多い「消費材」の輸入額は12.31%増加した。
スルヤミン局長は「将来的にインドネシアで消費材を生産していかなければならない」と述べ、加工産業の発展が必要と話した。同局長は「ことしの統計を踏まえると、加工産業による輸出額が増加に転じ始めている」と加工産業の発展に手応えがあると話している。(佐藤拓也)