【少女コンプレックス インドネシアで追う夢】(上) 日本とアジアでスターに 500人から選抜13人 カワイアン・カフェでライブ
スターを夢見るインドネシア人の女の子たちが、あるアイドルオーディションに殺到した。500人の応募者の中から13人が選ばれ、ことし6月「少女コンプレックス」が誕生した。バンテン州南タンゲランにあるBSDシティのイオンモールの一角「カワイアン・カフェ」で、歌や踊りを披露する。
吉本興業、イオン、ソニーミュージックなど7社出資の運営会社「MCIPホールディングス」はアジア各国の『人気者』など、新しいポップカルチャーを発信する「アジアン・サーキット」を展開している。イオンモールのフードコート内にオープンした「カワイアン・カフェ」はその一つ。わたあめや抹茶のデザート、日本の特産品を扱いアニメやJポップなどを紹介する。インドネシア店はその第1号となった。連動企画の「カワイアン・アイドル・プロジェクト」のアイドルグループ第1号も誕生した。それが「少女コンプレックス」だ。
メンバーは元アイドルや語学が堪能など、さまざまな特技を持ち合わせた14歳から24歳までの13人。週末の「カワイアン・カフェ」で定期的に歌とダンスのパフォーマンスを行い、オリジナル曲のリリースも決まった。またジャカルタ特別州内のイベント出演だけでなく、先月バリ島で行われたアジアの人気ユーチューバーが集まる祭り「ビラル・フェスト・アジア」のステージにも出演。9月に中央ジャカルタ・クマヨランのジャカルタ国際展示場(JIエキスポ)で開かれる「アニメ・フェスティバル・アジア(AFA)」にも出演する。
舞台裏のスタッフも力が入っている。ボイストレーニングや振り付けは、数々のアイドルを育成した実力派日本人を起用。衣装やヘアメークも日本人スタッフが携わり、日本発信にこだわった。ハードなトレーニングとステージパフォーマンスで経験を積み上げ、アイドルファンや同性のファンを増やしている。
日本とインドネシア、そしてアジア地域全体の文化交流の中心を目指す13人。ひたむきに頑張る小女たちから推しメン(推薦するメンバー)を見つけ、応援してみては。
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少女コンプレックスの活動とメンバーを3回にわたって紹介する。(市田博嗣、写真も)
▽ディアスタ アイドルとして日本でも活躍した経歴を持つ最年長の24歳。経験を生かしたアドバイスでメンバーの魅力を引き出しつつ、温かく見守るお姉さんのような存在だ。「自国のきれいな浜辺をたくさん紹介したいです」1991年9月9日生まれ
▽ジュリアナ 頭の回転が早く理数系頭脳の持ち主。常に効率を重視する性格は、周りを感心させることも多い。また情に厚く涙もろい努力家だ。「伝統的な舞踊や楽器がたくさんあります。みんなで一緒に楽しみましょう」1996年7月17日生まれ
▽アマンダ ギターとピアノが演奏できる。おしゃべりが大好きで日本語が一番上手だ。さらにメーク学校を卒業したマルチアーティストでもある。「ワヤン・クリット(影絵芝居)や美術館の美しさを伝えていきたいです」1997年11月11日生まれ
▽ライナ 最年少メンバーで妹的な存在。だが一番の負けず嫌いで、甘やかされるより自立を選ぶ。前へ進むパワーは誰よりも強いかも!?「たくさんの島にあるそれぞれの景色。山、海、街を知ってもらいたいです」2001年9月25日生まれ