【JJC親善スポーツ大会】(1) 日イの1200人 共に汗 「日本祭り盛り上げよう」
第4回ジャカルタ日本祭り(JJM)のイベントとして、ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)個人部会の各スポーツ部による親善スポーツ大会が23日、中央ジャカルタのスナヤン競技場など3会場で開かれた。11種目に両国の選手約1200人が参加し、交流を深めた。(上松亮介、田村慎也、道下健弘、堀之内健史、写真も)
■土まみれに―ラグビ
ラグビー部はジャカルタ唯一のインドネシアチーム「ジャカルタバンテンズ」と親善試合で体をぶつけ合った。
両チームの選手は突進したり果敢にタックルしたりして、土まみれになりながらの熱闘を展開。JJCは6トライを奪う36点で、バンテンズを引き離した。
両チームは毎年JJMで対戦しているほか、練習試合でも顔を合わせる。さらに交流を深めようと、今年からは試合後の飲み会も企画した。
■実力が伯仲―サッカー
サッカー部は西ジャワ州カラワンのカラワン工業団地(KIIC)の管理会社チーム「KIICフットボールクラブ」と対戦した。
親善試合に出場するのは、同工業団地内の企業対抗トーナメントで優勝した競合チーム。日本チームは勝ち越され、1―3となった後半終了間際、今村重人さんがヘディングで追加するなど巻き返しを図ったが、あと一歩届かなかった。
それでも鈴木隆宏キャプテンは「お互いフェアプレーで紳士的に戦えた」と満足げだった。
■200人が参加―サッカー少年部
サッカー部少年部は、ジャカルタ日本人学校(JJS)の校庭で、プトラ・ルウィリアン少年サッカー教室と練習試合を行った。日本側から約130人、インドネシア側から約70人が参加。アンダー9、11、13、15の4部門に分かれ、サッカーを通じて交流した。
サッカー部少年部で指導に当たっている仁平剛さんは「子どもたちにとっても、スポーツを通じて交流できる良い機会になったと思う。これからもこのような場を設けたい」と話した。
■総当たり戦―バレーボール
バレーボール部は、バドミントン競技場に隣接する屋内バレーボール・コートで、インドネシアの計4チームと総当たり戦の親善試合を行った。
インドネシアからは、男子がカラワン工業団地(KIIC)、トヨタのチーム、女子はカワイ・インドネシア、明治製菓のチームが参加。両国の選手が互いのコンビネーションを発揮し合い、親睦を深めた。
■和気あいあい―ソフトボール
ソフトボールはJJCリーグの2・3部と1部がそれぞれ選抜チームを結成2・3部チームが中学生から20歳までの若手チーム、1部が地元クラブとの交流試合に臨んだ。
試合は和気あいあいとした雰囲気で進み、声援や笑い声が絶えなかった。ソフトボール部の赤井繁喜部長は「仕事での関わりしかない場合がほとんどだが、一緒にプレーすることで通じ合うものがある。特にインドネシアの若者には、日本人に楽しいおじさんたちがいるということを知ってもらいたい」と話した。
■保護者が声援―リトルリーグ
リトルリーグは幼稚園と小学1年生が所属する「Tボール」、4年生までの「マイナー」、5、6年生の「メジャー」、中学生の「ジュニア」の4部構成でインドネシア選抜チームと対戦した。
これまでメジャーとシニアのみの試合だったが、「小さな子どもにも交流してもらいたい」とインドネシア側の要請があり、年少の2部で新たに対戦を組んだ。
普段戦うクラブチームでなく、選抜チームが相手とあって、日本側は張り切ってプレー。長打や好プレーが飛び出すたびに歓声が上がり、両国の保護者にとっても「応援合戦」を通じた交流の場になった。
■日イ混合で―バドミントン
バドミントン部は、ホテル・ムリア横の屋内バドミントン競技場で、東ジャカルタのチーム「メガ・ビンタン」のインドネシア人選手と、4チームトーナメント方式の親善試合をした。
1チーム14人、インドネシア人と日本人の混成チームが7試合を行った。参加した邦人男性は「さすがインドネシアの国技。スタミナもあって、動きも速い」と話した。メガ・ビンタンからは、高校生の選手も参加した。
■大使夫人も―テニス
テニスには両国の64人が参加し、男子、女子、混合の各ダブルス計32試合で汗を流した。
普段は日本人同士での練習や試合がほとんどで、技を競い合う年に一度の機会となっている。常連選手のなかには相手チームに顔見知りもできており、親しげに話す姿も見られた。
スペシャルゲストとして鹿取恵津子駐インドネシア日本大使夫人も試合に参加すると、両国の選手は声援で迎えていた。
■根付く文化―剣道
剣道部(ジャカルタ剣友会)は、JJSの体育館で、インドネシア剣道連盟との大会を開催した。
イ剣道連盟は2010年に発足し、組織・大会運営などの面でJJC剣道部が支援している。全日本剣道連盟会長の武安義光さん、警察大学校で主任教授を務めた剣道教士八段の田村徹さんなどが来イし、日イ選手の健闘をたたえた。
武安さんは「インドネシアでも日本の伝統文化である剣道が根付いてきていると思う」と話した。
■熱い交流に―柔道
北ジャカルタのクラパガディン柔道ホールでは、柔道部約20人とジャカルタ特別州内の各道場に通うインドネシア人の子どもら約90人が合同練習し、交流した。
柔道部でコーチを務める安齋俊哉さんを中心にメンバーらが小、中、高校生らを指導。投げ技では世界の潮流に合わせ、懐に入り込んで技をかけるのではなく引っ張って技をかけることを重視した。