800人首都快走 「気持ちいい」「最高」 ハーフ、5キロ、駅伝 ジャカルタマラソン2012
早朝で風も涼しい23日午前6時45分、第4回ジャカルタ日本祭り(JJM)のオープニングイベントの一つとして今年初めて開催された「ジャカルタマラソン2012」がスタートした。マラソンのために会社でおそろいのユニフォームを用意したチームや、日イの国旗から構想されたオレンジ色の公式Tシャツを着た23カ国774人が出場し、日曜のカーフリーデーで車のない首都の目抜き通りを駆け抜けた。(高橋佳久、写真も)
「スマンガット!」「頑張れー!」「ゴー、ゴー!」沿道から老若男女、国籍もさまざまな応援の声が響く。
競技種目はハーフマラソンと5キロラン、日本発祥の陸上競技である駅伝の3種目。
5キロランには最も多い442人が参加し、マラソンは初挑戦という人から、家族で一緒に完走を目指す人などマラソンを楽しむ市民の姿が見られた。友人と一緒に参加した大学生マルダナ・クサトリヤさん(21)は5キロを完走し「とても気持ちよかった。最高」と興奮した様子。「一緒に走る中で日本人の友人もできた」と満足そうだった。
ハーフマラソンには日頃の練習の成果を試す人などが参加。ケニア出身のムインディ・オネスマスさん(28)が1時間12分20秒で優勝した。
駅伝には52チーム(計208人)が参加。大会の主催者であるアマチュア向けスポーツイベント企画・開催会社「スポーツワン」(本社・東京)の武田利也代表取締役社長兼CEOが「一番盛り上がったのでは」というように、たすきを待つ選手は遠くに次の走者が見えると「頑張れ!」と大声をあげ、コースに侵入し、途中から併走する友人らの姿も。チーム一丸となってたすきをつなぐ姿に沿道から拍手と歓声が湧き上がった。仲間や友人と交流を深める人の姿も目立ち、会社の同僚を誘って参加した塩田実さん(40)は「会社のチームみんなで盛り上がりたいと思った」と語った。
■スポーツで日本文化を
「駅伝としてはおそらくインドネシアでは初めて」という武田社長は、イベントを企画した理由について「スポーツを通じ、日本の文化を伝え、人と人をつなぎたかった」と話す。また、ジャカルタは若年層の比率が高く、経済的に成長していることから「人々が豊かになり健康意識が高まる」と予測。コミュニケーションや仲間としての意識を高める場としてスポーツが必要になってくると話した。
■運営面の改善に期待
5キロランに参加したニコラス・モローさん(31)は「気持ちよく、スタッフの対応も素晴らしかった」という一方で「途中で何キロ地点を走っているかの表示がなかったり、ジャカルタは道路に穴が開いていたりする」と指摘。「今後の路面状況の改善などに期待したい」と話した。