軽油などの補助金削減 修正予算 電力向けは増額

 政府は国会で審議中のことしの修正予算で軽油やLPGガスなどエネルギー向けの補助金を削減する法案を提出している。原油価格下落による収入減に対応するためだが、料金価格の値上げが予想される。
 法案によると、3キロの液化石油ガス(プロパンガス=LPG)ボンベなどのエネルギー分野に対する補助金予算を63・69兆ルピアから約4割減らし、40・64兆ルピアに設定する。
 軽油燃料「ソラール」にかかる補助金額については、1リットル当たり1千ルピアから350〜650ルピアまで引き下げることで議論している。7月1日から適用を目指す。エネルギー鉱物資源省幹部は補助金を削減しても燃料価格を値上げする意向はないと説明。一方で、国営石油ガス・プルタミナ幹部は世界的に原油価格が上昇傾向にあると指摘し、「値上げは避けられない」としている。
 仮に補助金を350ルピアまで減額した場合、35%の値上げにつながるとの見方がある。
 ダルミン・ナスチオン経済調整相は「(補助金を)必要とされている部分に再分配していくので、値上げしても購買力は下がらない」と強調した。
 エネルギー分野の補助金を削減する一方で、電力向けの補助金を18兆ルピア増やし57兆ルピアに設定するほか、食品や肥料向けの補助金を増やすため、全体の補助金予算額は修正前に比べて微増する。(佐藤拓也)

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