過去最高1万8463人 在留邦人3.2%増 日系企業は3.9%減 外務省15年統計

 日本の外務省は昨年10月時点でインドネシアに3カ月以上滞在したり、永住したりしている日本人の数がこれまでで最も多い1万8463人だったと発表した。過去最高を更新したが、これまで2桁近く増加していた前年比増加率は3.2%と鈍化した。2010年以降、増加していた企業数は減少に転じた。

 在留邦人数の国別順位では、昨年から一つ上げて14位だった。3カ月以上の長期滞在者は前年比2.9%増の1万7357人で、生活の本拠をインドネシアに移した「永住者」は7.9%増の1106人だった。永住者は、バリ島など在デンパサール総領事館の管轄地域を中心に増加した。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)の中ではフィリピンを抜き、タイ、シンガポール、マレーシアに次いで4番目に多かった。ベトナムやカンボジアが2桁近くの増加率で推移したほか、ミャンマーは1776人(33.5%増)と伸び率が目立った。フィリピンは9.8%減少した。
 地域別では、ジャカルタ特別州や西ジャワ州、ジョクジャカルタ特別州など、在インドネシア大使館が管轄する地域が2.6%増の1万4133人だった。在スラバヤ総領事館は1.0%増の824人、在デンパサール総領事館は6.4%増の2979人、在メダン総領事館は4.9%増の323人、在マカッサル領事事務所は3.6%増の204人だった。
 10年以降一貫して増加していた日系企業の拠点数は1697で、前年比3.9%減に転じ、タイの拠点数を下回った。タイの拠点数は5.1%、ベトナムは8.7%、マレーシアは2.7%、シンガポールは43.3%増加した。
 地域別では、在インドネシア大使館の管轄する企業数が4.9%減の1427拠点と減少が目立った。在スラバヤ総領事館は5.8%増の165拠点、在デンパサール総領事館は2.2%増の47拠点、在メダン総領事館は4.8%増の44拠点、在マカッサル領事事務所は33.3%減の14拠点だった。
 全体の海外在留邦人数の統計では、131万7078人で昨年に比べ2万6903人(2.1%)増加し、統計を開始した1968年以降最高となった。国別でみると東南アジアを中心に増加率が高い一方で、中国が減少した。
 インドネシアも含め長期滞在者より永住者の増加率が高く、長期滞在者が0.7%増の85万9994人に対し、永住者は4.7%増の45万7084人だった。
 在留邦人数の男女別の内訳では、男性が63万3383人(48%)で女性が68万3695人(52%)に対し、インドネシアは男性が1万1913人(65%)、女性が6550人(35%)だった。(佐藤拓也)

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