ハラルの機内食提供 JAL 日本発、ジャカルタ発も

 日本航空(JAL)は1日から日本発の全ての国際線とクアラルンプール、ジャカルタ発の国際線でハラル対応の機内食を提供している。調理方法や食器の区別など工程全体を見直し、ハラル認証を取得。非イスラム圏の航空会社でもムスリムに安心して食べてもらえるよう配慮した。

 クアラルンプールとジャカルタ発の便は、JALが就航している支店の中で最もムスリムの利用者が多く、同2便を筆頭にムスリムの乗客数が増加している。JALはこれまでにもムスリム向けに特別食として「イスラム教ミール」を提供してきたが、豚肉やアルコールを使用しないといった食材を制限するのみだった。
 今回、製造工場や調理方法の区別や、機内では使い捨ての食器を使用するなど製造工程全体を見直し、宗教法人日本イスラーム文化センター(JIT)からハラル認証を取得した。ジャカルタとクアラルンプールではハラル対応の工場(ケータリング先)に委託。国内でも使用する国内外の食材や調味料などの商材を、すべて一つ一つ審査している。
 日本発の国際線でのハラル対応は、通常機内食の洋食・和食メニューでは対応しておらず、イスラム教ミールのみとなる。一方、クアラルンプール発では洋食・和食、イスラム教ミールの全てに対応。ジャカルタ発の便では、洋食メニューとイスラム教ミールがハラルに対応している。

■24時間前までに予約
 イスラム教ミールの内容は、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスによって異なるが、ハンバーグやバターチキンカレー、野菜スティックやオリーブオイルドレッシングを使用したピーマンとキュウリのサラダ、リンゴ酢のマリネなどの野菜、バターロールやマーガリン、デザートに果物などを提供する。ハラル対応の機内食は出発時刻の24時間前までにメール、または電話で申し込む完全予約制で、申し込みがあった数のみ準備する。
 JAL商品・サービス企画本部、開発部客室サービスグループの綱島寛哲マネージャーによると、昨年のイスラム教ミールの提供数は約3500食だった。一方、イスラム教ミールを提供していても非イスラム圏の航空会社のイスラム教ミールを安心して食べられないという声があったという。
 綱島マネージャーは「非イスラム圏の航空会社としてできることは限られるものの、できる限りの対応をして多くの人に安心して食事を楽しんでいただきたい」と話した。(毛利春香)

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