アブダビのスーパー開業 イ初進出来年10店 ルル・ハイパーマーケット 農産物の輸出販売も
アラブ首長国連邦(UAE)アブダビに本社を置くスーパーマーケット大手ルル・グループ・インターナショナルは31日、東ジャカルタ・チャクンにルル・ハイパーマーケット1号店を開業した。インドネシアへは初進出。年内に3店舗、17年末までに10店舗まで増やす計画。投資総額は5億ドル。中東やインドなどで展開する店舗を通じ、国産農産物の輸出販売も手掛ける。
開業式典には、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領やフランキー・シバラニ投資調整庁(BKPM)長官、トマス・レンボン商業相らが出席した。
ジョコウィ大統領は国内で採れる野菜や果物などの名前を挙げ、「高品質なのは折り紙付き。赤タマネギなどの価格も低下してきた。スーパーマーケット市場を入り口にし、国内産品を中東やアジア諸国などに輸出したい」と強調した。
農産物や手工芸品などの輸出額は14年の5020万ドルから15年に6040万ドルへと増加しており、アジア地域に165のチェーン店を持つルル・グループ・インターナショナルとの連携に期待を寄せた。
ルル・グループ・インターナショナルのユスフ・アリ社長は「インドネシアは果物も野菜も高品質。私たちの進出は農家や雇用創出にとってのガソリンになる」と話した。
ユスフ社長は、2店舗目はバンテン州南タンゲランのブミ・スルポン・ダマイ(BSD)、次に西ジャワ州ボゴールに出店予定とした。ほかにも中部ジャワ州ソロやスマラン、東ジャワ州スラバヤ、ジョクジャカルタ特別州などの候補地を挙げた。
チャクン店は敷地面積2万平方メートル超。1階に飲食料品売り場、2階に衣料や家電・日用品店舗が入る。開業にあたりインドネシア人を含めた職員400人を雇用した。17年までの計画で約5千人の雇用を創出する。
ルル・グループ・インターナショナルは、UAEをはじめ、インドやエジプトにルル・ハイパーマーケットを126店舗展開。総従業員数は3万8千人に上る。(中島昭浩、写真も)