来年2月に統一首長選 101自治体で一斉実施 ジャカルタ・バンテン・ジョクジャ
総選挙委員会(KPU)は15日、来年2月15日に全国101自治体で統一地方首長選を実施すると発表した。264自治体で史上初めて行われた昨年12月に続き2回目。ジャカルタ特別州ではアホック知事の再選や対抗馬擁立に向けた動きが加速している。
統一選はことし7月〜来年12月に任期満了を迎える自治体の首長が対象。アチェ、バンカブリトゥン、ジャカルタ、バンテン、ゴロンタロ、西スラウェシ、西パプアの7州、西ジャワ州ブカシやバリ州ブレレンなど76県、リアウ州プカンバル、ジョクジャカルタなど18市の全国101自治体で行われる。アチェ州では、今回の統一選で最も多い州内20県市の正副市長を一斉に選ぶ。
KPUのフスニ・カミル・マニック委員長によると、KPUはジャカルタ、アチェ、西パプア州の正副知事選などで改正地方首長選挙法にない特別規定を設ける考え。同法に基づき首長選では1回の投票で最も得票が多い候補者が当選となるが、ジャカルタ特別州では過半数の得票に達した候補者を当選とし、それに満たない場合は再投票を行う。
統一選は、各自治体の選挙期日をそろえ、選挙費用の節減や有権者の関心喚起を狙ったもの。昨年12月に初実施された際は、候補者が1組以下しかおらず候補者登録期間や投票が延期される自治体もあった。当初は9州224県36市の全269自治体で予定されていたが、候補者登録をめぐる訴訟が続き、最終的には1州2県2市の5自治体で延期された。
■対抗馬擁立を模索
ジャカルタ特別州では有権者の支持を集め無所属での出馬条件を満たした現職のアホック知事が、独立候補として再選を狙う。与党ナスデム党は12日、アホック氏への支持を表明。各政党は独走状態のアホック氏の対抗馬擁立を模索している。
アホック氏はプラボウォ氏率いるグリンドラ党から離脱。支持団体トゥマン・アホック(アホックの友達、の意味)らが展開する署名活動で、すでに無所属での出馬条件である州有権者の7.5%、約53万2千人分の住民登録証(KTP)を集めた。15日時点で70万87人分に上る。
各党は対抗馬擁立を目指す。ユスロン駐日インドネシア大使の兄で閣僚を歴任したユスリル・イフザ・マヘンドラ氏は出馬への意欲を表している。グリンドラ党は党幹部で実業家のサンディアガ・ウノ氏らを挙げ、西ジャワ州バンドン市長のリドワン・カミル(通称エミル)氏ら高評価を得ている現職首長の名前も取り沙汰されている。(木村綾)