ポップカルチャーフェスティバル開催 2月25、26日 日イ政府が支援 AKB48も来イ
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)は十二日、中央ジャカルタのホテル・インドネシア・ケンピンスキで新年会を開いた。東日本大震災でのインドネシアからの支援に感謝を伝えるとともに、今後の復興に向けた日本の前向きな姿を伝え、日イの文化交流を促進しようと、二月二十五?二十六日、日イ両政府の合意に基づいて「日本・インドネシア・ポップカルチャー・フェスティバル」を開催すると発表。日本のトップアイドルAKB48が来イするほか、ヘアメイクショーやファッション紹介、アニメ上映などを予定し、イベントを盛り上げるにあたり、実行委員会は企業の協賛を呼び掛けている。
日本ポップカルチャーフェスティバル初日の二十五日には、南ジャカルタのバライ・カルティニで、来イする日本のトップアイドルAKB48が、海外初の姉妹グループJKT48と共演する。AKB48は、日本でCD発売が五作連続百万枚を突破、広告起用は三十七社を数える名実ともにトップアイドル。
二十六日には、中央ジャカルタのプラザ・スナヤンで、「カワイイ」カルチャーや、最新ヘアメイクショー、ファッションなど日本文化の紹介を行う予定。
同日、プラザ・スナヤン内の複合映画館XXIでは、インドネシアで大人気の日本アニメ「NARUTO」の映画上映、インドネシアの若者の間で最も人気のある日本のバンド「ラルク・アン・シエル」の最新フィルムコンサートを実施する。
実行委員会に名を連ねるJJCは「日本はハード面だけでなく、ソフト面にも強みがある。両輪でインドネシアの人に日本のことを知ってもらいたい」としている。
■官民一体で海外発信
インドネシアで韓国政府や民間企業も支援する「韓流」が一大ブームとなる中、今回のフェスティバルは、日本政府や民間企業がインドネシア政府の支援を得て、日本のポップカルチャーを紹介しようと企画。官民一体となって日本の文化を海外へ発信していく試みだ。
経済産業省のクリエイティブ産業課は、今年八カ国で「クール・ジャパン海外推進事業」を展開。アジアでは、中国、韓国、シンガポール、インドで、日本の食品、アニメ、音楽、ファッションなどを紹介している。
昨年十一月に来イしたAKB48の総合プロデューサー、秋元康氏は日本のポップカルチャーの可能性について「日本では産業は産業。エンターテインメントはエンターテインメントと分かれていた。これからは一体で売り込んでいくことが必要だ」と話している。
■協賛企業を募集
JJCなどが参加する実行委員会は、ポップカルチャー・イベントの協賛企業を募集している。ポスター、フライヤーなどに広告を掲載。協賛企業には、AKB48とJKT48のコンサートへの招待状三十四枚、アニメ「NARUTO劇場版」「ラルクアンシエル」のフィルムコンサートの招待状各八枚を配布する。協賛金は三千万ルピアで、総募集口数は五十口。締め切りは今月三十一日まで。応募が定数を上回った場合は、募集を締め切る。
申し込みは電通メディアグループ・インドネシア(jiro@dentsu.co.id)まで。
◇両国ともに成長を JJCが新年会
ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)が十二日に開いた新年会には、約二百五十人の会員や家族が出席した。
日本の人気アイドルグループ「AKB48」の海外初の公式姉妹グループ「JKT48」のパフォーマンスで、華々しく開幕。JKT48メンバーらが緊張した面持ちでスピーチに詰まると、「かわいい、頑張って」と会場から声が上がった。
JJCの兵頭誠之理事長は「昨年は東日本大震災、タイでの大洪水と災害が続いた」と述べ、「今年もインドネシアとともに成長する一年にしたい」とあいさつ。「インドネシアをはじめ、アジアで好調な経済発展が続きJJCの会員企業もこれまでにないペースで増えた」と語り、さらなるJJCへの企業の参加を呼び掛けた。
鹿取克章・駐インドネシア日本大使は「昨年は震災があり、日本にとっても苦しい一年だった。インドネシアの在留邦人が着実に増えるなど、JJCの活動などにより、日イ関係に新しい波が来ている。これからもオールジャパンで盛り上げたい」と語った。
十五日の帰任が決定した山田滝雄ASEAN(東南アジア諸国連合)大使は「リーマンショックの時には、インドネシアの支援も考えたが、今や世界の注目を浴びるまでになった。インドネシアは日本に対し深い信頼と愛着を持ってくれている」と述べ、三年半の任期を振り返った。
その後、大江正人JJC個人部会長が乾杯の音頭を取り、鹿取大使、山田大使、兵頭理事長、水野正幸副理事長、大江個人部会長が鏡割りを行った。
バリ舞踊や、大江戸助六流太鼓クラブの和太鼓とよさこいソーランが披露され、日イの文化があふれる新年会となった。