900人で全校「お掃除」 日本視察のJOC兄妹母校で
ジャカルタお掃除クラブ(JOC、芦田つよし代表)は27日、メンバーが通うバンテン州タンゲランのチサウク国立第1中学校を訪問し、9〜10月に行った日本視察を報告、全校生徒900人と共に校内を掃除した。
JOCは9月27日から10月5日までメンバー9人が東京を訪れ、街中のごみ拾いや学校の掃除、ごみ処理場の見学などを体験した。
第1中学校は、渋谷区立松濤中学校に体験入学した訪日メンバーのアフィさん(14)とアニンさん(12)兄妹の母校。2人はJOCメンバー12人と共に、中庭で全校生徒900人を前に報告会を行った。生徒らは兄妹の体験談や芦田代表の話に真剣に耳を傾けた。
同校では毎日10分の掃除の時間があり、1クラスにつき6人が当番制で教室を掃除している。また月に1度、授業が午前11時に終わる金曜日は、全員で1時間かけて敷地1ヘクタールの全校を掃除するという。この日は全校掃除の日で、JOCメンバーも加わり皆で隅々まで掃除した。
教室の外に置かれた棚にはきちんとそろえられた靴が並ぶ。芦田代表は「教室では靴を脱ぐという習慣が浸透している」と笑顔。教室では椅子を机の上にあげて、ほうきで床を掃いていた。トイレ掃除も自分たちでやる。
中庭にはあめの包み紙やストローなどのプラスチックごみが多く、JOCのレトノさんは「お菓子の袋やガムを木の枝に挟んだりするいたずらはダメ」と生徒に呼びかけた。
兄妹は日本から帰国後、学んだ掃除方法などを学校で実践。アフィさんは「以前は皆がやりたいことをやっていたけれど、今は机を並べる係、モップをかける係、ほうきで掃く係と三つのグループを決めて掃除するようになった」。アニンさんは「ポイ捨てをしたり掃除をさぼる人がいなくなってほしい」と話し、これからも活動を続けていくつもりだ。(木村綾、写真も)